トトガノート

「鍼灸治療室.トガシ」と「公文式小林教室」と「その他もろもろ」の情報を載せています。

Tag:Y染色体

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以前、父系社会に落ち着いたのは家の断絶を防ぐためではないかということを書きました。生物学的に見たら、ミトコンドリアの継承という事実がある以上、母系社会の方が理にかなっていると思っていたからです。

ところがY染色体というものが出てきました。父から息子へ継承される。ミトコンドリアは母から娘にも息子にも継承されますから、Y染色体の方が希少価値はありそうです。さらに退化しているとなると、なおさら貴重かも知れない。

ここまで知ってのことかどうかは疑問ですが、皇室は男系の男子にこだわっており、これは生物学的にも意味があると言えそうです。大奥のようなシステムを構築しない限り、男系の維持は難しいだろうと以前書きましたが、Y染色体の退化は更にこれを困難にしそうです。

であるがゆえに、尊いとも言えますが…

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Y染色体が退化しているという話を聞いて、気になったことがあります。それはミトコンドリアDNAは大丈夫なのか?ということ。

Y染色体は自分自身をコピーして増えていくということなので、「これを使えば、父と息子の親子鑑定はほぼ確実にできるんだろうな…」と思いました。

そこで思い出されるのが、ミトコンドリアDNA。これは、母親のがそのままコピーされるから、母と子供(息子も娘も)のかなり正確な親子鑑定ができる。父から子供には全く受け継がれないので、父子鑑定には使えないということでした。

Y染色体は父から息子にしか受け継がれないので、父と娘の鑑定には使えませんが、父と息子の鑑定には使えるんじゃないか…

まあ、親子鑑定は別にいいんですけど、単純に自己複製だけで世代交代していくDNAは退化しやすいということになると、Y染色体に限らず、ミトコンドリアDNAにも退化の可能性はあるんじゃないか?と思ったのでした。

Y染色体の退化はX染色体との比較でわかりやすいわけですが、ミトコンドリアDNAの場合は対になるものがありませんから、どのくらい退化してるかもよくわかんないんじゃないか?

Y染色体の退化は哺乳類のみに関係あることだし、せいぜい1億6000万年の間の話ですが、ミトコンドリアDNAということになると単細胞生物まで含まれることになるはずだし、時間のスケールもずっとずっと長いでしょうね…

まあ素人考えなので、丸っきりの的外れならいいんですけど。Y染色体の退化が原因で男がいなくなるんじゃないか?なんてNHKスペシャルで言ってましたから、ミトコンドリアDNAも退化してるとなったら、男だけじゃない。もっと深刻な話。

誰か、わかる人がいたら、教えてください。
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NHKスペシャル「女と男」第三回(1月18日放送)を見ました。

男性だけが持つY染色体が退化しています。もともと(1億6000万年前)は同じ大きさだったはずなのに、現在は大きさも小さく、遺伝情報もX染色体:Y染色体=1098:78。遅くとも500〜600万年後には消滅すると予想されます。早ければ来週!

Y染色体は一本しか存在しないため、次の世代に伝わるとき、単純なコピーが受け継がれていきます。これが退化の根本原因。

「ファインディング・ニモ」のモデルとなったカクレクマノミは性転換をします。また、爬虫類(コモドオオトカゲ)では処女懐胎(性交渉無しの妊娠)の例があります。ところが(幸か不幸か!)、哺乳類ではこの可能性は考えられません。胎盤はY染色体の中の遺伝子の指令で作られるため、Y染色体なしでは(つまりオスなしでは)、子孫を残すことはできません。

恐竜全盛の1億6000万年前に、小動物として生き延びるための方策として獲得した胎盤というシステムは、恐竜絶滅後の哺乳類の繁栄を見れば成功だったかもしれません。でも、Y染色体のなかに胎盤をつくる遺伝子を持ってしまったがために、今となっては「死へのキス」となってしまいました。

哺乳類にも全く可能性が無いわけではありません。アマミトゲネズミとトクノシマトゲネズミにはY染色体がありません。それでも子孫を残すことができるのは、精子を作る遺伝子が他の染色体に突然変異でできたため。性を決定する遺伝子も他の染色体にできているのだろうと考えられています。が、これは突然変異であるため、人間にも同じことが起こるのは望み薄です。

さらに悪いことには、人間の精子が特に劣化していることがわかっています。デンマークの調査によると、精子が1ミリリットル中2000万個以下(不妊症とされる)の男性は20%、4000万個以下(不妊予備軍とされる)の男性は40%いることがわかったそうです。そして日本でもほぼ同じであるらしい。人間でこの傾向が見られるのは、一夫一婦制の弊害ではないかと考えられます。乱婚の場合、精子どうしの競争があるため、劣化が抑えられるからです。

精子劣化に対する対策としては、顕微授精という技術があります。しかし、人為的に受精させるので、精子に対する競争圧力が全くかからず、精子劣化に拍車がかかることが懸念されます。

デンマークでは14人に1人が顕微授精によって生まれている…アメリカでは、精子バンクを利用する例も増えている…男として複雑です。

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