これはなるべく避けたい痛みです。程度の軽い炎症であっても、靭帯のダメージは修復に時間がかかります。

修復に必要な栄養(材料やエネルギー)は血液によって補給されますが、靭帯の中には血液は流れていませんから、血管がはりめぐらしてある他の組織よりも時間がかかるのです。しかも関節は動く場所ですし、大体においてよく使う関節ほど壊しやすいものです。

また、痛いからといって動かさないでいると、動かなくなります。可動域が狭くなる。つまり膝ならばまっすぐ伸びなくなったり、正座できなくなったり。関節の中の軟骨は負荷をかけておかないと逆に脆くなるという意見もありますから、大事を取り過ぎるのも×なのです。

痛みが止まるのなら関節の中まで鍼を刺して欲しいというお客様もいらっしゃいます。それだけ切実なわけですが、私はお断りしております。関節内も前述のとおり血液が入り込みませんから、ばい菌に対しても無防備です。アルコール消毒で針を刺入するなんてことは医者でもしません。

以上のように大変厄介です。関節には気をつけましょう。