トトガノート

「鍼灸治療室.トガシ」と「公文式小林教室」と「その他もろもろ」の情報を載せています。

Tag:鎮痛剤

「痛みは無条件に悪いこと」と考えている人はとても多いです。痛みにもいろいろな種類があるのですが、それを区別する人は意外と少ないのです。

例えば、体にとって無理な動きをしたとき、「そんなことをしたら体が壊れてしまいますよ!」というサインの役割があります。ケガをした場合も「今そっとしておいてもらわないと、いつまでも治りませんよ!」というサインを送っています。

これは必要な痛みですから、鎮痛剤や鍼や灸で緩和することは許されると思いますが、完全に取り除いてしまったら逆に困ったことになります。

もちろん取り除いた方がいい痛みもあります。痛みとコリの悪循環というのがありまして、血行不良→痛み→筋肉の収縮による血行不良→痛み→…と延々と続いてしまいます。これは前掲の手段(鎮痛剤や鍼や灸など)で取り除いた方がいいのです。

大きな病気がもとになっている痛みもありますから、痛みの原因の見極めについては医師に相談するようにお薦めしています。
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 先日、子供の頃からお世話になった恩人が亡くなりました。90歳の大往生でしたから、その奥さんは認知症が始まっていて、ご主人が亡くなったことをきちんと理解しているのかどうかわからない感じでした。でも、それはむしろ救いように思いました。大切な人を失う悲しみは、まともに受けたら、とてもつらいことでしょうから。

 かけがえのない人を失う悲しみは、ストレスとしては最大級のものでしょう。若い人ならなおさらです。なぜ逝ってしまったのか?死んだらどうなるのか?どこに行くのか?これは解決しえない究極の疑問です。運命とか宿命、星になる、天国に行く、地獄に行く…こういう説明は全て仮説です。おそらく永遠に実証できない。

 永遠に実証されるおそれがないから霊感商法も成り立つのでしょうが、自由に想像しても良い領域なのだと、前向きに捉えるべきかもしれません。最もストレスを和らげる理解の仕方を、勝手に行う自由が許されていると。だから鎮痛剤として宗教を選ぶなら、それも自由なわけです。でもあくまでも仮説なのだから、正しいの間違っているのと争ってはいけない。実証できないから、力で決着つけましょうか?なんてことになったのが宗教戦争でしょうね。

 あの人は星になった。いい人だったから天国に行った。そうに違いない、と信じて感謝を込めて合掌しました。迷信と言われる昔からの言い伝えが、私には一番効く鎮痛剤です。

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