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NHK「爆笑問題のニッポンの教養#60」(2月3日放送分)を見ました。言語脳科学の酒井邦嘉先生でした。こういうの大好きです。文章を理解する中枢が脳の中にどのように分布しているか、という研究をされている方のようです。

種の間には境目が有ってそれぞれ別物だという捉え方が絶対的であったキリスト教圏において、進化論は大きな衝撃でした。それからというもの、人間は、自分たちと他の動物との間に境目を作ろうと躍起になっているような気がします。その境目として最も説得力があるのが言語です。酒井先生は「文法である」とおっしゃっていました。

他の動物にも言語らしきものがあるけれども、文法の有無が人間の言葉との決定的な違いであるというのが学界の定説のようです。でも、人間と動物との間に境目は無いんじゃないか?という太田さんの意見に、私も実は賛成なのです。文法を理解する能力の有無も、程度の違いであって本質的な違いではないのではないか?と。

高級言語で結びついている人間とコンピュータの関係よりも、ほとんど言葉を介しない動物との関係の方が深いんじゃないか?サイレントの頃のチャップリンの方がトーキーになってからよりも心に響くものがある!という太田さんの指摘は、なかなか面白い。

もともと物理専攻だった酒井先生ですが、なぜか言語学に興味を持った。でもそれはチョムスキーが物理学を意識して言語学を体系づけたからだと後からわかった、ということでした。この話も興味深い。今後の活躍が期待される先生の一人です。

《つづく》