トトガノート

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進化

「新・ヒトの解剖」の「4.五臓六腑」(p68〜141)を読みました。(小林教室収蔵

腎臓のなかには腎小体(糸球体→糸球体嚢)が両方の腎臓を合わせて五百万個もあり、1分間で110mlの尿がこし取られるそうです。しかし、その後の尿細管でその99%が毛細血管に再吸収されます。なぜ、こんなまわりくどいことをするかと言うと…

《以下引用(p121)》
私たちの先祖は、海に生まれ、そこから直接に陸にあがったわけではない。まず、魚類の時代に海から河口をへて川をさかのぼり、海水から淡水へはいり、それから上陸したと考えられる。私たちの先祖は、塩分濃度の高い海水から塩分のすくない淡水にはいったとき、からだの浸透圧の調節という重大な問題にであうことになった。つまり、海水と私たちの体液(血漿)の塩分濃度はほぼおなじであるのに、淡水ではまわりの水のほうが体液よりずっとずっと薄いために、口やエラからどんどん水がからだのなかにしみこんでくることになる。そしてこのままでは、からだが水ぶくれになって、文字どおり溺死してしまう。そこで、大量にはいってくる水をいそいで排泄するために、糸球体→糸球体嚢、という排水機構を開発したのである。《引用終わり》

淡水魚の時代は入ってくる水をただ排出すれば良かったけれども…

《以下引用(p122)》
ところが、魚類から両生類・爬虫類に進化して、陸上生活に移行したのちは、水分を大量にすてる必要がなくなるどころか、むしろ適当な量の水分を吸収しなくてはならなくなり、いったん排泄した水分を再吸収、尿細管→毛細血管、という仕組みが追加された、というわけである。《引用終わり》

これはまだ、一つの説でしかないようですが、発生の過程でも、腎臓は前腎→中腎→後腎とまわりくどい経過をたどって完成されるので、正しいと考えて良いような気がします。

《インデックス》

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「新・ヒトの解剖」の「4.五臓六腑」(p68〜141)を読みました。(小林教室収蔵

《以下引用(p119)》
無脊椎動物の肝臓は腸の一部がふくらんだ盲腸のようなもので、そこに食べものを直接たくわえ、ゆっくり消化・吸収する。たとえば、つぼ焼きにして食べるサザエでは、巻いた殻の先のほうにある肝臓は、そこにたまった食べものの海草のために緑色をしている。
《引用終わり》

確かに、さざえを引っぱり出すと先っちょは緑色してますね。

《以下引用(p119)》
脊椎動物では、肝臓は腸とのつながりをうすめ、腸の壁に分布する血管=門脈をとおして間接的に栄養分を吸収し、貯蔵するようになる。そして、小腸とはわずかにその排泄物である胆汁をおくることでつながっているにすぎない。

こうして、肝臓は、腸の一部から、門脈と肝静脈の二本の血管によって、いわば宙づりになった、からだの奥にかくされた臓器になっている。肝臓の病気は発見がむずかしく、黄疸などの症状があらわれたときにはすでに手遅れのことが多いのは、そのような事情によるのである。
《引用終わり》

先に書いた肝硬変の描写は壮絶でした。症状が表れたときには、スゴイことになってるんですね…。

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「新・ヒトの解剖」の「4.五臓六腑」(p68〜141)を読みました。(小林教室収蔵

《以下引用(p111)》
膵液は「万能の消化薬」とよばれ、これにであうと、タンパク質も糖質も脂肪もすべて分解されてしまう。
《引用終わり》

これが膵炎の恐ろしいところですね。メルトダウンのような感じ。

《以下引用(p114)》
分解された栄養分のうち、アミノ酸とブドウ糖は絨毛の毛細血管から腸間膜に密に分布する静脈にはいり、門脈によって肝臓にはこばれ、そこで貯蔵される。食事のあと眠くなるのは、この腸間膜の密な血管にかなりの血液があつまって頭のなかの血がすくなくなるからである。
《引用終わり》

ちょっとした貧血でしょうか…

《以下引用(p114)》
栄養分のうち脂肪だけは、血液でなくリンパにはいり、肝臓をへることなく胸管というリンパ管の本幹をとおって直接静脈へはいる。そして、血液がながれる場所ならどこでも沈着し、たくわえられるのである。皮下でも、腹膜でも、心臓の表面でも、骨のなか(骨髄)でも、ところかまわずに脂肪がつき、それが先にのべた動脈硬化の原因にもなるのである。
《引用終わり》

確かに、普通は何もないはずの所にポッコリと塊があって「ガンでしょうか?」と悩む方は結構いらっしゃいます。医師に必ず相談下さるようにお勧めしていますが、たいてい検査結果は脂肪です。

機能的に貯蔵されるのではなくて、下水に泥がたまるような感じだとすれば、脂肪を落とすのは難しいはずです。

《以下引用(p114)》
盲腸と虫垂は、本来、植物のセルロース線維を消化するための部分で、草食動物では太くて長い盲腸と虫垂をもっているが、雑食のヒトや肉食動物ではこれらが退化して短くなっている。
《引用終わり》

草食動物のようにセルロースを消化する能力があれば人間も草を食って生きていけるのに…という意見はあります。しかし、消化できないからこそ、野菜はほとんどカロリーを含まない食物なのであって、ダイエットの時でも食べて平気なわけです。どっちがいいかはよく分かりません。

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「新・ヒトの解剖」の「4.五臓六腑」(p68〜141)を読みました。(小林教室収蔵

《以下引用(p110)》
胃は、口でかみくだかれ、ノド(咽頭)から食道をとおって飲みこまれた食べものを一時貯蔵し、その壁をつくる筋肉のはたらきで物理的に消化するだけでなく、その粘膜にある胃腺からでる胃液にふくまれるペプシンによってタンパク質の予備消化をする。胃液には、塩酸がふくまれていて、食べものをいわば「酢漬け」にして殺菌する。

胃の形は、人によってじつにさまざまで、胃拡張の人では大きくふくらみ、胃下垂の人では、胃がなんと骨盤腔までたれさがっている。老人では、健康な胃はすくなく、壁がうすく引きのばされた胃がおおい。…
《引用終わり》

胃の中でも平気で生息するのが、ピロリ菌です。胃粘液中の尿素を分解してアンモニアを発生させ、胃酸と中和させるというのですからスゴイですね。マグマの中にも微生物がいるらしいですから、その生命力は凄まじい。

腸内細菌というのが存在するわけですから、胃を通過する間だけでも強酸に耐えられる細菌はたくさんいるのでしょう。乳酸菌飲料は、より酸に対する耐性の強い種を見つけ出して、造られているわけです。

《以下引用(p111)》
胃は、食道の下端がふくらんでできた食べものの一時貯蔵庫、すなわち「食いだめ袋」である。赤ちゃんの胃は小さく、新生児では30mlしかない。これではオッパイをすこし飲んだだけで、すぐにいっぱいになってしまう。新生児が二時間おきに泣いて、お乳をほしがるのはこのためである。…

おとなではふつう1.2〜1.3Lくらいになり、一日に三食で足りるようになる。…ときに私たちは、何Lもの食べものや飲みものを胃にいれることがあるが、このような時は、胃は大きくふくらんで、その壁はぺらぺらにうすくなっている。
《引用終わり》

食べている時に胃の様子を見ることができたら、怖くて食欲も無くなることでしょう。

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「新・ヒトの解剖」の「4.五臓六腑」(p68〜141)を読みました。(小林教室収蔵

今回は脱腸。鼡径ヘルニアで、私は小学生の時に手術しています。この病気も直立歩行になったことが原因のようです。

お腹の筋肉を、筋膜や壁側腹膜もろともに切り開いても、まだ内臓は出てこないのだそうです。大網という腹膜のヒダが内臓を隠しています。

《以下引用(p105)》
このしわだらけのエプロンのような大網は、4枚の腹膜からつくられており、独特の「腹がけ」(俗にいうどんぶり)となっている。ふとった人では、ここにも厚い脂肪がついていて、まっ黄色をしており、平らな前腹壁と凹凸にとんだ内臓の間におかれたクッションのような役目をはたしている。
《引用終わり》

「俗にいうどんぶり」というのは、「腹がけ」よりもかえって分かりにくいかもしれませんね。昔、八百屋さんとか魚屋さんとかが付けていた前掛けのことだと思われます。これのポケットにお金も入れていたので、「どんぶり勘定」という言葉が生まれたらしいです。

《以下引用(p105)》
大網をとりのぞくと、ようやく内臓を見ることができる。横隔膜の下のおなかの右上には、大きなきのこの傘の形をした肝臓が、その左側にはふくらんだ胃袋が、そしてその下には幾重にも折りかさなった小腸と大腸がところせましとぎっしりと詰めこまれている。
《引用終わり》

この内臓はただ詰めこまれているわけではなく、腹膜で覆われており、さらに腹膜が二重になった腸間膜によって腹腔の後ろの壁(後腹壁)につりさげられているそうです。

ただ、後ろの壁というところが問題なわけですね。四つんばい仕様だということです。直立仕様なら、横隔膜とか、上の方からつりさげなければなりません。横用の物を立てて使っているので、どうしても下に垂れてくるわけです。

それが原因で起こるのが、鼡径ヘルニアとか痔・脱肛というわけです。

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「新・ヒトの解剖」の「4.五臓六腑」(p68〜141)を読みました。(小林教室収蔵

今回も興味深いところを引用していきます。

《以下引用(p96)》
左右の肺は、大きさにはっきりした違いがある。心臓の左側がでっぱっているために、左肺は右肺よりもその分だけ小さく、その機能にも差がある。右肺は上・中・下の三葉にわかれるが、左肺は内側が心臓にえぐられた形で、上下の二葉しかない。むかし結核が流行したころは、左肺が結核に侵されても、右肺が健康なら比較的元気で長生きができたが、その逆の場合は無理ができず、早死することが多かったのは、肺の大きさの違いのためである。
《引用終わり》

肺は、どちらかと言ったら右側を大事にしましょう。

《以下引用(p99)》
…気管支の分岐の仕方は左右で違っている。右の気管支は太く短く、その傾斜の角度は急であるのにたいし、左の気管支は細く長く、傾斜の角度はゆるやかである。したがって、間違って気管にものを飲みこんださいには、左よりも右にはいることが多い。
《引用終わり》

右肺危うし!

次は呼吸法です。

《以下引用(p101)》
その方法には二つあり、一つは肋間筋をつかって胸部を前上方に引き上げる胸式呼吸で、もう一つは横隔膜を収縮させて(引き下げて)胸郭を下方へ広げる腹式呼吸である。女性では肺が上下に短いので胸式呼吸をし、男性では肺が上下に長いので腹式呼吸をする率が高い。
《引用終わり》

女性は妊娠すると横隔膜の下がめいっぱい大きくなるので腹式呼吸が難しくなる、という説明も読んだことがあります。

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「新・ヒトの解剖」の「4.五臓六腑」(p68〜141)を読みました。(小林教室収蔵

興味深いところを引用していきます。

まず、最近、知人が肝硬変で亡くなりましたので、それについて…
《以下引用(p87)》
例えば、肝硬変など肝臓の病気になると、胃腸の壁から吸収した栄養分を肝臓へはこぶ門脈という血管を流れる血液が、肝臓のなかにはいることができなくなって、近くの食道やおなかの皮下の静脈に流れこみ、食道に静脈瘤ができたり、おなかの皮静脈の怒張がおこったりする。同時に、脾臓から肝臓にはいる血液の流れも悪くなって、脾臓が肥大する。そして、ついには静脈瘤が破裂して、食道から出血し、大量に血を吐いて、生命を危うくすることになる。
《引用終わり》

次は赤血球について。
《以下引用(p90)》
赤血球は、おもに骨髄でつくられ、脾臓と肝臓でこわされるまで、約120日間、酸素を全身の細胞に送りつづける。魚類・両生類・爬虫類・鳥類の赤血球は、核のある有核赤血球であるが、哺乳類では赤血球がつくられる途中で、核が細胞から放りだされてしまい、無核の赤血球になっている。…核のない細胞というものは、脳と生殖器をうしなったヒトのようなもので、ただ手足をつかって働くよりしかたがない奴隷や働きアリのような存在といえる。
《引用終わり》

骨髄について。
《以下引用(p91)》
骨髄も、子どもの頃には全身の骨のなかでさかんに造血しているが、齢をとるにつれて手足の長い骨のなかではしだいに脂肪におきかわり、最後まで血をつくるのは椎骨や肋骨・胸骨などである。造血作用をいとなむ骨髄は赤いので赤色骨髄とよばれ、脂肪にかわった骨髄は黄色のため黄色骨髄とよばれる。石器時代の古代人は、骨髄のこのような性質をよく知っていて、赤色骨髄は骨を割ってこれを食べ、黄色骨髄は灯火の燃料として使っていた。
《引用終わり》

豚骨のラーメンが食べたくなりました。

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「新・ヒトの解剖」の「3.力こぶ」(p54〜67)を読みました。(小林教室収蔵

お腹の筋肉は、まんなかを走る白線の左右にある縦長の腹直筋と、その両側にある三層の筋肉(外腹斜筋内腹斜筋腹横筋)でできています。

胸が、鳥籠のように非常に頑丈にできている(肋骨は骨折しても、大抵そのままで治るくらい)のに対し、首と腰(お腹)は前方からは完全に無防備です。

これと対照的なのがカメでしょう。他の爬虫類ならできる胸式呼吸を諦めてまでも、非常に堅固な構造を選んでいます。他の爬虫類でも、首から尻尾の先まで肋骨はあるそうで、我々よりはガードが固いことになります。

腹直筋に見られる数本の横の仕切り(腱画)ですが、これが爬虫類時代の肋骨の名残と言われているようです。つまり、腹筋が割れるのが、それですね。

そんなわけで、本書では、私たちのお腹が非常に無防備であると言っているのですが、果たしてそうでしょうか?腹筋の割れ目など全く感じさせないほどに、分厚い皮下脂肪でお腹を守っている人の方が多いのではないでしょうか?

もちろん、私も守りは堅い方ですw

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「新・ヒトの解剖」の「3.力こぶ」(p54〜67)を読みました。(小林教室収蔵

解剖の手順でいきますと、大胸筋小胸筋を開きますと、肋間筋が出てきます。

肋間筋は、前回のおさらいになりますが、バラとかカルビとかトロとか呼ばれ、塩漬けにして燻製にしたのがベーコンになるのでした。

そして、胸式呼吸の主役になります。

腹式呼吸の主役は横隔膜。もともとは舌骨下筋で、カエルなどがのどをふくらませて呼吸している筋肉の一部が、哺乳類では胸と腹の間まで下りてきたのだろうと考えられているそうです。

「人体の矛盾」の「肺の起源」のところで触れた内容と重なっていますので、そちらもご覧下さい。

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「新・ヒトの解剖」の「3.力こぶ」(p54〜67)を読みました。(小林教室収蔵

「肩」は肩と前肢の筋肉ということなので、ヒトで言うなら僧帽筋広背筋などと腕の筋肉群ということになるでしょう。

「ロース」は脊柱起立筋、「バラ」は肋間筋、「ヒレ」は大腰筋、「モモ」は臀部から足。

バラは脂肪が多くベーコンになります。カルビと呼ばれることが多くなりましたが、韓国語で肋骨を言うそうです。

ヒレ肉は脂肪が少ないことから、人気です。一方、大腰筋は転倒予防のトレーニングなどで話題になりました。

モモはハムになるそうです。

焼肉が食べたくなったところで、モツについても一言。モツは内臓なので、主に平滑筋。独特の食感は、横紋筋との違いによるものなのですね。

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