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「仏教入門」(東京大学出版会版)
「九章 戒律と教団の組織」を読みました。

教団のことをサンガ(僧伽)と言います。もともとは集団という意味で、同業者の組合とか共和制体の国家にも使われるとのこと。同一の目的をもって集まった人々のつくる共同体で、成員は相互に平等であり、同一の規律に服し、加盟は自由意志、集団の意思決定は成員の合議制による…そういう集団を言うそうです。沙門の組合ということですね。

生まれで所属が厳格に決まってしまうカーストとの対比の意味が含まれているのでしょう。共和制体の国をサンガというのも世襲の王がいないからでしょう。仏教には、そういう民主的な雰囲気が当初からあったということかもしれません。

《以下引用》
…受戒10年以上をへて弟子をとることをゆるされたものを「和尚」といい、また教団中にあって学業の指南役となるものを「阿闍梨」とよぶ。また、教団内で能力に応じて役割が分化するようになると「法師」「禅師」「律師」などの名称も生まれた。禅師は「瑜伽師」と同じで、禅定修行にもっぱらなる人びとである。これに対し、法師は説法師で、民衆教化を主な仕事とする。
《引用終わり》

禅師とは禅宗のお坊さんのことだとばかり思ってました。

教団の戒律があって、殺生・偸盗・婬・大妄語をしでかした場合に最も重い罪となり、教団から追放されたそうです。

でも、大乗仏教ではこういうことは無いんでしょうね…人殺しも盗人も変態も嘘つきも、みんな救いますから。

《最初から読む》