トトガノート

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Tag:理想

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双面的な意味を持つ言葉「本当」。前述のように、「理想」という意味と「現実」という意味があります。「理想」とは、プラトンのイデアに相当すると思います。このイデアは、どこか遠くの崇高な世界にしまってあるわけではなくて、私たちの頭の中にあるものだと私は考えます。

例えば「馬」というイデアは、「馬」という普通名詞を理解した時点で頭の中にできる。それは、病気や怪我をしたりしていない馬、つまり理想的な馬です。馬の絵を見たり、映像を見たり、実際に動物園や競馬場(!)で見たりして、経験を積むことで更に克明なイメージになっていきます。つまり、帰納的に形成されるものです。

生物学的に個々の馬(つまり「現実」の馬)を規定するものはDNAですが、これは理想的な鋳型(つまりイデア)から作られるものではなくて、オスの半分とメスの半分をくっつける手法で作られます。だから、時間とともに「馬」も変化していくわけですし、クローンでもない限り同じ「馬」は現実には存在しません。まして、永久不変の「理想」的な馬の鋳型なんて有りえないのです。

理想から現実が作られるのではなく、現実から理想が作られる…

理科で言うなら、理論から実験結果が決まるのではなく、実験結果から理論が実証される、ということ。でも、実験では決しない分野(つまり哲学とか宗教とか形而上学的な分野)における「本当(理想)」は、自由に決められるのかもしれない。

だから…何が言いたいかというと…

最大多数(なるべく多くの人)が最大幸福(なるべく幸せ)を感じられるような考え方を、「本当」と決めればいいんじゃないだろうか?

そういう「本当」を探し出すことが、私の本願です。

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「本当」は理想と現実の間を行き来する…



一人の男がガンで入院していた。

この男はガン告知を受けている。

ガンなんかにならなかったら…と男は毎日考えていた。

今ごろ、俺は手掛けていた大きなプロジェクトを完成させている頃だった。

ガンなんかにならなかったら…あいつに俺のプロジェクトを横取りされるようなことはなかった。

本当だったら…俺はこんなところにいなかったんだ!

本当の俺、それは理想の俺。



その隣に別の男がガンで入院していた。

この男はガン告知を受けていなかった。

ガンじゃないんだろうか…と男は毎日考えていた。

二人で医師の話を聞いてから、妻だけが残るように言われた。

ガンじゃないんだろうか…その後のあいつの、何か重い悲しみを隠したような不自然な笑顔。

本当は俺は…ガンなんじゃないだろうか!?

本当の俺、それは現実の俺。



告知を受けた男にとっては、ガンでない自分が「本当」の自分である。

告知を受けていない男にとっては、ガンである自分が「本当」の自分である。

「本当」は理想と現実の間を行き来する…

《つづく》
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