トトガノート

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「釈尊の生涯」(春秋社)
「15.マガダ国における一般民衆への教化」を読みました。

マガダ国民衆と釈尊のエピソードがいろいろ紹介されています。私が気に入ったのは…

ダナンジャニーは釈尊に絶対の帰依をささげていましたが、夫バーラドワージャ(バラモン)はそれが気に入りませんでした。しかし釈尊の説法を聞くや、突如として出家してしまいました。

それが面白くないバーラドワージャの友人たちは、竹林精舎を訪ねて、悪口雑言をもって、釈尊を非難しました。

《以下引用》
…そのひとりに対して仏は質問される。
「バラモンよ、親戚や友人が客としてやって来た時に、君は主人として彼らを供応するか。」
「しかり、時には供応することがある。」
「もし彼らがこれを受けなければ、その食事は誰のものとなるか。」
「それは主人である自分のものとなる。」
「バラモンよ、そのように、君が私に罵詈讒謗を投げつけているが、それを私は受け取らない。とすればその悪口は君に戻り、君のものとなるであろう。」

怒りなく、身心を訓練し、正しく生活し、智慧あって解脱し、
静寂となっている者に、どうして怒りが起こるであろう。
怒りに対して怒り返すことは、さらに悪いことである。
怒る者に怒り返さないならば、彼は二つの勝利を得る。
これは自分と相手との両方を益するからである。
このような人をば、真理を知らない人のみが、愚者と思うのである。
《引用終わり》

怒りに関しては、なかなか扱いようが分からなくて、日々悩んでおります。怒れば、相手のみならず自分の下にも不快な後味の悪さは必ず残るものです。カッと来た時には、この説法を思い出すことにします。

《つづく》


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「釈尊の生涯」(春秋社)
「14.サーリプッタ、モッガラーナ、およびマハーカッサパの帰仏」を読みました。

カッサパ兄弟を始めとする千人の比丘ができてまもなく、仏弟子中第一の双比丘とされるサーリプッタ(舎利弗)、モッガラーナ(目牛建連)が250人の徒衆と共に、仏教に帰依するようになりました。

それから間もなく、マハーカッサパが帰仏しています。仏の大弟子の一人で、厳粛生活において第一とされ、仏滅後は最高の長老として、仏典編纂会議座長となった人です。カッサパ三兄弟と区別するため、大カッサパ(大迦葉、摩迦迦葉)と呼ばれています。

教団はどんどん大きくなりました。生活が保証され、国王その他の権力が及ばない治外法権的な性格を帯びてきました。比丘になれば、一般人が到底望めないような良医にかかれるという特権をもつようになりました。そのために、特権目当てで入団する人も増えてきました。そこで、本当に求道が目的なのかをテストする出家受戒規定が設けられました。

布薩規定も設けられました。これは後に出家教団の粛清の儀式になったそうですが、当初は外教のやり方を模倣したもので、国王ビンビサーラの勧めに従ったものでした。

組織管理という仕事で、急に忙しくなったことでしょう。でも、釈尊は王家の出ですから、そんなに苦でもなかったかもしれませんね。

《つづく》


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「仏教入門」(東京大学出版会版)
「九章 戒律と教団の組織」を読みました。

教団のことをサンガ(僧伽)と言います。もともとは集団という意味で、同業者の組合とか共和制体の国家にも使われるとのこと。同一の目的をもって集まった人々のつくる共同体で、成員は相互に平等であり、同一の規律に服し、加盟は自由意志、集団の意思決定は成員の合議制による…そういう集団を言うそうです。沙門の組合ということですね。

生まれで所属が厳格に決まってしまうカーストとの対比の意味が含まれているのでしょう。共和制体の国をサンガというのも世襲の王がいないからでしょう。仏教には、そういう民主的な雰囲気が当初からあったということかもしれません。

《以下引用》
…受戒10年以上をへて弟子をとることをゆるされたものを「和尚」といい、また教団中にあって学業の指南役となるものを「阿闍梨」とよぶ。また、教団内で能力に応じて役割が分化するようになると「法師」「禅師」「律師」などの名称も生まれた。禅師は「瑜伽師」と同じで、禅定修行にもっぱらなる人びとである。これに対し、法師は説法師で、民衆教化を主な仕事とする。
《引用終わり》

禅師とは禅宗のお坊さんのことだとばかり思ってました。

教団の戒律があって、殺生・偸盗・婬・大妄語をしでかした場合に最も重い罪となり、教団から追放されたそうです。

でも、大乗仏教ではこういうことは無いんでしょうね…人殺しも盗人も変態も嘘つきも、みんな救いますから。

《最初から読む》
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