トトガノート

「鍼灸治療室.トガシ」と「公文式小林教室」と「その他もろもろ」の情報を載せています。

Tag:坐骨神経痛

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世紀末のある日、私はあるヒーラー(治療師)の講習会に参加しました。

前回は二十万もする内観法セミナーの先生について書きましたが、とてもそんなお金は出す気になりません。そんなとき、リーズナブルなセミナー(二日間で一万円くらいだったと思う)があったので、受講してみました。怖いもの見たさで。

この人も、相手の顔を見ただけで、何かその人の情報が頭に浮かんでくるという能力を持ったヒーラーでした。この人が治療する姿は何回か見ていて、面識もありました。

この人は坐骨神経痛の治療で特に評判が良かった。痛くてやっと歩いてきた人が治療後は普通に歩いて帰る、ということが何回もあったらしい。大殿筋を肘でグイグイ押して、患者はその痛さに悲鳴を上げるのです。でも、治療後は楽になる。

鍼灸師になった今になって思えば、これはフツーの現象です。神経痛は痛いところを刺激すると激痛が走りますが、その後は数時間痛みが治まるのです。だれでも奇跡の治療法を行うことができます。

一人三千円もらっていました。この人のファンは各地にいて、日本国中を転々としているようでした。厳密には医師法違反ですが、整体やカイロのような民間資格の治療師も国家資格を持たないという点で事情は同じ(医師法違反と紙一重)ですから、このヒーラーが野放しになっているのも驚くには値しない。

そのセミナーはゲームのような内容で、楽しいものでした。ある人に皆がいい想いを念じてから重い物を持つと軽々持ち上げられるのに、悪い想いを念じると力が入らなくなる、とか。お日さまを褒めるチームとお月さまを褒めるチームに分かれてディベートをするとか。二人ペアになって、一人が目隠しをし、もう一人が言葉を使わずに介助して、会館の周りを一周してくる、とか。

最後に、眉間のところに両手を合わせたまま、30分間「良くなる!」を連呼しました。そして、手と手の間に気のボールができるようになったことを確認して、終わりました。

「気のボールが見えますか?」と聞かれたので、
「見えません。」と答えたのですが、
「できてるよ、ほら。よく見てごらん。間違いなく出来てるから安心して!」と言われました。

世紀末の夜、半信半疑のまま家に帰った私は、手と手の間をいつまでも眺めていました。

そして、十年近くたった今、手と手の間に何かあるのが見えるようになりました。現代医学では、これを飛蚊症と言います。

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これは症状の名前であって、病名ではないと私は思っています。せきとかはなみずというのと同じ。せきと言っても、ちょっとだけ異物が入っただけかもしれないし、風邪で気管支炎になったのかもしれないし、アレルギーとか結核とか、原因となる病気はいろいろあるわけです。

お医者さんの診断名として、たとえば「坐骨神経痛」と言われることはあります。「椎間板ヘルニア」とか「脊柱管狭窄症」とか原因がはっきりしている場合にはそう言われるでしょうが、原因となるような際立った異常が認められない場合には「神経痛」と呼べば間違いないわけです。

あっちの医者に行ったら坐骨神経痛と言われたのに、こっちの医者に行ったらヘルニアかもしれないと言われた!どっちかが誤診だ!とおっしゃる方がいらっしゃいましたが、これは医者の誤診ではなくて患者の誤解なんです。

「椎間板ヘルニア」とか「脊柱管狭窄症」とか原因がはっきりしている場合でも、ちゃんと治すにはかなり危険を伴う手術が必要ですから、多くの場合は鎮痛剤を処方して様子を見ることになります。

「あの医者は私がいくら痛い痛いと言っても気休めの痛み止めをよこすだけ。何とかしてくれと言うと手術だと脅しにかかる」とおっしゃる方もいらっしゃいましたが、これも誤解です。それしか手だてがないんです。

以前、神経痛リウマチと続けて呼ばれていたので、神経痛とリウマチが同じ病気だと思っている人も非常に多いです。それから神経→ストレスという連想だと思いますが、神経痛と心身症、神経痛と神経症を混同している方も多いです。皆さん、想像力は冴えてます。
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