NHKスペシャル「女と男」第二回(1月12日放送)を見ました。
病気に男女差があることがわかってきました。例えば、狭心症は冠動脈が狭くなってが起こるとされていますが、それはほとんどが男性で、女性の場合は心筋内の微小血管によって起きている。原因は閉経後にエストロゲンが減少するためと考えられています。
他にも、骨粗鬆症による骨折は女性が男性の4倍、過敏性腸症候群は女性が男性の2倍、慢性疲労症候群は女性の方が有病率が高い…などなど。
脳の違いも明らかになってきています。女性は14歳から海馬(記憶を司る)が、男性より大きくなります。男性は15歳から扁桃体(怖いとか好きとか嫌いという感情に関わる)が、女性より大きくなる。
これに由来するかどうかは不明ですが、脳に関する病気の男女差は…うつ病にかかる人は、13歳を過ぎると女性が多くなる。55歳以降、アルツハイマー病の発症リスクは女性が男性の2倍。自閉症の発症率は男性が2.5倍。
「話を聞かない男、地図が読めない女」という本が一時期流行りましたが、言い替えると、男性は空間認知力に優れ、女性は言葉に関する能力(Fで始まる単語を1分間に何個言えるか、といったテスト)が優れているということです。
宝探しのようなゲームをした場合、宝の在りかを方角と距離で指示(「北に何m、東に何m」という形式)すると、男性が圧倒的に強いそうです。ところが、具体的な指示(「○○の像のところを右」というような形式)を出すと、女性が圧倒的に成績が良くなる。
「女は地図が読めない」というのは、地図は方角と距離を中心に作成しているので、単に男性向けに作られた情報だからということなのではないか?この能力差は、人類が狩猟採集の生活をしていた頃に、男性は狩猟、女性は採集を担当していた名残ではないか?という仮説が立てられています。
知能テストで脳のどの部分をよく使うかという研究では、男性は空間能力を司る部分、女性は言葉を話す時に使う部分(ブローカ野)が活性化しているそうです。同じ問題を解く場合でも、男と女では違う道筋で処理しているのですね。
この違いを教育に生かすという取り組みもされています。(アメリカだったかな?)男女共学のクラスの他に、男女別のクラスを選べる小学校があるらしい。落ちこぼれを作らないようにしたら、こうなったとか。
男子クラスでは、男子はじっとしていられないから、好きな本を好きな格好で読んでもいい(寝そべっても可)。授業は軍隊のように命令口調で行われ、ボスが誰であるかがわかるようにするそうです。
女子クラスでは、女子は上下関係を好まないので、ペアで共同作業する機会を多くする。男女一緒だと競争心が強くて喧嘩になるのだそうです。
女性はプロセスを大切にするので、ひとつのやり方を強制されることを嫌うそうです。だから、解析幾何の授業ではグラフから解くやり方と、数式から解くやり方の2つを提示し、選ばせる。
男女の違いを仕事に応用した場合、というのもあります。顧客のところに赴いて、打ち合わせをする場合…
顧客の担当者が男性の場合、こちら側の地位の高い人を出席させ、提供できる最高のプランをズバリ提案するといい。男性はひとつのことに集中し、それを解決するための優先順位を付けようとするから。
顧客の担当者が女性の場合、こちら側の実際の担当者を可能な限り多く参加させ、たったひとつの答えをズバリ言うことを避け、時間をかけて議論し、結果に至るプロセスを大切にするといい。女性は複数のことを同時にこなしながら、決断していくから。
うなづける点が多々あります。妻とのやり取りで試してみようと思います。
《つづく》

話を聞かない男、地図が読めない女
病気に男女差があることがわかってきました。例えば、狭心症は冠動脈が狭くなってが起こるとされていますが、それはほとんどが男性で、女性の場合は心筋内の微小血管によって起きている。原因は閉経後にエストロゲンが減少するためと考えられています。
他にも、骨粗鬆症による骨折は女性が男性の4倍、過敏性腸症候群は女性が男性の2倍、慢性疲労症候群は女性の方が有病率が高い…などなど。
脳の違いも明らかになってきています。女性は14歳から海馬(記憶を司る)が、男性より大きくなります。男性は15歳から扁桃体(怖いとか好きとか嫌いという感情に関わる)が、女性より大きくなる。
これに由来するかどうかは不明ですが、脳に関する病気の男女差は…うつ病にかかる人は、13歳を過ぎると女性が多くなる。55歳以降、アルツハイマー病の発症リスクは女性が男性の2倍。自閉症の発症率は男性が2.5倍。
「話を聞かない男、地図が読めない女」という本が一時期流行りましたが、言い替えると、男性は空間認知力に優れ、女性は言葉に関する能力(Fで始まる単語を1分間に何個言えるか、といったテスト)が優れているということです。
宝探しのようなゲームをした場合、宝の在りかを方角と距離で指示(「北に何m、東に何m」という形式)すると、男性が圧倒的に強いそうです。ところが、具体的な指示(「○○の像のところを右」というような形式)を出すと、女性が圧倒的に成績が良くなる。
「女は地図が読めない」というのは、地図は方角と距離を中心に作成しているので、単に男性向けに作られた情報だからということなのではないか?この能力差は、人類が狩猟採集の生活をしていた頃に、男性は狩猟、女性は採集を担当していた名残ではないか?という仮説が立てられています。
知能テストで脳のどの部分をよく使うかという研究では、男性は空間能力を司る部分、女性は言葉を話す時に使う部分(ブローカ野)が活性化しているそうです。同じ問題を解く場合でも、男と女では違う道筋で処理しているのですね。
この違いを教育に生かすという取り組みもされています。(アメリカだったかな?)男女共学のクラスの他に、男女別のクラスを選べる小学校があるらしい。落ちこぼれを作らないようにしたら、こうなったとか。
男子クラスでは、男子はじっとしていられないから、好きな本を好きな格好で読んでもいい(寝そべっても可)。授業は軍隊のように命令口調で行われ、ボスが誰であるかがわかるようにするそうです。
女子クラスでは、女子は上下関係を好まないので、ペアで共同作業する機会を多くする。男女一緒だと競争心が強くて喧嘩になるのだそうです。
女性はプロセスを大切にするので、ひとつのやり方を強制されることを嫌うそうです。だから、解析幾何の授業ではグラフから解くやり方と、数式から解くやり方の2つを提示し、選ばせる。
男女の違いを仕事に応用した場合、というのもあります。顧客のところに赴いて、打ち合わせをする場合…
顧客の担当者が男性の場合、こちら側の地位の高い人を出席させ、提供できる最高のプランをズバリ提案するといい。男性はひとつのことに集中し、それを解決するための優先順位を付けようとするから。
顧客の担当者が女性の場合、こちら側の実際の担当者を可能な限り多く参加させ、たったひとつの答えをズバリ言うことを避け、時間をかけて議論し、結果に至るプロセスを大切にするといい。女性は複数のことを同時にこなしながら、決断していくから。
うなづける点が多々あります。妻とのやり取りで試してみようと思います。
《つづく》

話を聞かない男、地図が読めない女