「復興してからも自転車を乗ればいいんだけどね…」
あるお客様がポツリとおっしゃいました。

ガソリンが無くて車に乗れないからというので、自転車に乗る人が増えました。自転車も売り切れになったとか。復興したら、要らなくなってゴミになるんじゃないか…そういう懸念です。

「戦時中を経験しているから、私たちは全然苦にならないわ。」とおっしゃる方も。

少し前の不便な時代に戻って、物を大切にするようになっているし、エネルギーの無駄遣いもなくなっているでしょう、今は。

歩く人が増えて、近くのスーパーを使う人が増え、今まで買い物で出会うことがなかった近所の人に会うことが増えました。「地震の時はどうでした?」という話題にも事欠きません。

不便の中にも「良い所」を見つけられる我々は、やはり被災者ではないのです。ただ、この「良い所」を復興の後まで維持することができるのか。

のどもと過ぎれば…ということでは、亡くなった方も浮かばれません。