「唯識入門」(春秋社)
「序章.唯識思想の成り立ち」の「一.唯識ということ」を読みました。
同じ著者による「仏教入門」の中に、
自性清浄心=如来蔵と、アーラヤ識とは、同じ一つの心の表と裏、楯の両面のように相反し、対立しつつも、決して切り離せません。そこで、それを同一視する考えが生まれ、それが『楞伽経』となり、『大乗起信論』で完結しました。
というような説明がありましたので、『大乗起信論』を理解するには唯識についても理解しておかなければならないと思いました。その時からエントリーしておいたのがこの本です。同じ著者なら分かりやすいだろうとも思いました。
この本は講義形式(話し言葉)なので、その点でも分かりやすいかと思います。
最初に参考となる本が紹介されていますので、もっと勉強したくなった時のために整理しておこうと思います。
『唯識思想』(『講座大乗仏教』全10巻の第八巻)春秋社
瑜伽行派の形成から説明を進めている。
『認識と超越〈唯識〉』(『仏教の思想』全12巻の第四巻)角川書店
インド哲学の専門家(服部正明さん)と西洋哲学畑の方(上山春平さん)の共著。服部さんは世親の『唯識二十論』をもとに、上山さんは法相宗の聖典『成唯識論』(世親の『唯識三十頌』の注釈)をもとに書かれています(とのこと)。
『唯識の哲学』(サーラ叢書)平楽寺書店
著者は横山紘一さん。伝統的な唯識法相の学にも詳しい方ですが、ユングやフロイトの学問と比較して唯識へと導いている、とのこと。『唯識三十頌』をもとにしています。
『唯識の心理学』青土社
著者は岡野守也氏。『唯識三十頌』をテキストにして、トランスパーソナル心理学的な視点から見ていきます。
『唯識十章』春秋社
著者は多川俊映師。玄奘訳『成唯識論』をテキストにして、伝統的な法相宗の唯識学を現代的に解説。
『唯識の構造』春秋社
著者は竹村牧男さん。唯識説を、その成立から『成唯識論』に至るまでの歴史的展開を視野に入れ、しかも現代的に解説。
『摂大乗論・和訳と註解(上・下)』講談社
著者は長尾雅人氏。唯識説のインド学的チベット学的研究の成果。入門書ではないので、いささか難解。
『世親論集』(『大乗仏典』全15巻の一冊)中央公論社
原典の翻訳。『唯識二十論』『唯識三十頌』『三性論』『中辺分別論』などが入ってます。
えーと…、まずは高崎直道さんの本、読みますよ。
《つづく》
「序章.唯識思想の成り立ち」の「一.唯識ということ」を読みました。
同じ著者による「仏教入門」の中に、
自性清浄心=如来蔵と、アーラヤ識とは、同じ一つの心の表と裏、楯の両面のように相反し、対立しつつも、決して切り離せません。そこで、それを同一視する考えが生まれ、それが『楞伽経』となり、『大乗起信論』で完結しました。
というような説明がありましたので、『大乗起信論』を理解するには唯識についても理解しておかなければならないと思いました。その時からエントリーしておいたのがこの本です。同じ著者なら分かりやすいだろうとも思いました。
この本は講義形式(話し言葉)なので、その点でも分かりやすいかと思います。
最初に参考となる本が紹介されていますので、もっと勉強したくなった時のために整理しておこうと思います。
『唯識思想』(『講座大乗仏教』全10巻の第八巻)春秋社
瑜伽行派の形成から説明を進めている。
『認識と超越〈唯識〉』(『仏教の思想』全12巻の第四巻)角川書店
インド哲学の専門家(服部正明さん)と西洋哲学畑の方(上山春平さん)の共著。服部さんは世親の『唯識二十論』をもとに、上山さんは法相宗の聖典『成唯識論』(世親の『唯識三十頌』の注釈)をもとに書かれています(とのこと)。
『唯識の哲学』(サーラ叢書)平楽寺書店
著者は横山紘一さん。伝統的な唯識法相の学にも詳しい方ですが、ユングやフロイトの学問と比較して唯識へと導いている、とのこと。『唯識三十頌』をもとにしています。
『唯識の心理学』青土社
著者は岡野守也氏。『唯識三十頌』をテキストにして、トランスパーソナル心理学的な視点から見ていきます。
『唯識十章』春秋社
著者は多川俊映師。玄奘訳『成唯識論』をテキストにして、伝統的な法相宗の唯識学を現代的に解説。
『唯識の構造』春秋社
著者は竹村牧男さん。唯識説を、その成立から『成唯識論』に至るまでの歴史的展開を視野に入れ、しかも現代的に解説。
『摂大乗論・和訳と註解(上・下)』講談社
著者は長尾雅人氏。唯識説のインド学的チベット学的研究の成果。入門書ではないので、いささか難解。
『世親論集』(『大乗仏典』全15巻の一冊)中央公論社
原典の翻訳。『唯識二十論』『唯識三十頌』『三性論』『中辺分別論』などが入ってます。
えーと…、まずは高崎直道さんの本、読みますよ。
《つづく》