トトガノート

「鍼灸治療室.トガシ」と「公文式小林教室」と「その他もろもろ」の情報を載せています。

Category:★鍼灸治療室トガシ > 「大人のラジオ体操」

大人のラジオ体操」を読んでいきます。

00:ラジオ体操は効くのか、効かないのか
01:「背伸びの運動」姿勢と呼吸
02:「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」はバレエの動き
03:「腕を回す運動」は肩甲骨も回す
04:「胸を反らす運動」の目的は「胸を反らすこと」
05:「体を横に曲げる運動」は腹斜筋とリンパ
06:「体を前後に曲げる運動」はロールダウン
07:「体をねじる運動」で腕は体に巻き付ける
08:「腕を上下に伸ばす運動」で若返る
09:「体を斜め下に曲げ、胸を反らす運動」はセルライト撃退
10:「体を回す運動」で歪みをとる
11:「両足跳び運動」は脂肪にも骨にも効く

◆◆◆鍼灸治療室.トガシ◆山形県東根市◆はりきゅうのトガシ◆◆◆

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「大人のラジオ体操」の11番目「両足跳び運動」(p44〜p45)です。

《以下引用(p45)》
足関節・ひざ関節・股関節の三関節をクッションのように使って上手にジャンプすることで、下肢の筋力が強くなり、また有酸素運動による脂肪燃焼効果もアップするので、脂肪が多く体重を落としたい人にはオススメ。
《引用終わり》

一言でジャンプと言っても、三関節の協調運動なのですね。ということで、伸展に関与する筋肉を列挙してみましょう。

まず、足関節。足首ですね。
長腓骨筋短腓骨筋後脛骨筋長趾屈筋長母趾屈筋腓腹筋ひらめ筋足底筋

次に、膝関節
大腿四頭筋(大腿直筋外側広筋中間広筋内側広筋)、大腿筋膜張筋

最後に、股関節
大殿筋大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋中殿筋小殿筋

これだけの筋肉が動員されるわけで、道理で息が切れるはずです。有酸素運動になっているのか疑わしいくらいです(笑)。

面白いのは、足関節を伸ばす腓腹筋足底筋は膝関節を曲げる働きもします。同様に、大腿直筋大腿筋膜張筋は、膝関節を伸ばしますが、股関節を曲げる働きをします。大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋は股関節を伸ばしますが、膝関節を曲げる働きをします。

この拮抗関係のおかげで、関節はしっかり押さえられるのだと思います。そして、絶妙な力のバランスが、運動神経によって調節されているわけですね。たかがジャンプ、されどジャンプ。

ジャンプ、殊にこのような連続ジャンプは、普段の何倍もの負担が骨にかかります。骨や関節に問題を抱えている方は要注意です。ただ、このような負担をかけないと、骨はどんどん脆弱になっていきます。骨を鍛えるためには、とっても重要な運動ということになります。

《「大人のラジオ体操」インデックス》
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「大人のラジオ体操」の10番目「体を回す運動」(p40〜p43)です。

これまで背骨は、5番で側屈動作6番で屈伸動作7番で回旋動作を行っています。今回は、これらが組み合わさった動作になります。

ですから、これらの動作に関与した筋肉が全て関与することになるでしょう。腰の筋肉全部ということになりますね。腹直筋外腹斜筋内腹斜筋腰方形筋、脊柱起立筋群(腸肋筋最長筋棘筋)、短背筋群(半棘筋多裂筋回旋筋,棘間筋,横突間筋)。しかも、バランスの取れた連携作業を行わないときれいな円は描けません。手も美しくないといけません。

でも、美しく回そうとすることで、体の歪みが取れていくわけです。その方法は本書を御覧下さい。

しかし、Dr.KAKKOはバケツを振り回すのが好きですね…。

《「大人のラジオ体操」インデックス》
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「大人のラジオ体操」の9番目「体を斜め下に曲げ、胸を反らす運動」(p38〜p39)です。

6番の「体を前後に曲げる運動」とは曲げる場所が全く違う!というのは目からウロコでした。が…Dr.KAKKOの格好が良過ぎて、股関節だけ曲げているように見えない…。ドクターなので、間違いないとは思いますが。

左下に曲げる場合、左足の股関節を曲げるのだと思います。そうすると、腰は真中にあるようには見えなくて、重心が左に偏ってるふうになると思います。でも確かに、そうすると、左足の太股の後ろ側がピキピキきますね。セルライトに効いてる感じがします。

《以下引用(p39)》
曲げるときは、背筋を伸ばしたまま股関節から曲げていきます。そうするとひざ裏からももの付け根までの筋肉(ハムストリングス)が気持ちよく伸びていることを感じられると思います。
《引用終わり》

鍛えられる筋肉としては、ハムストリングス(大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋)の他に、大殿筋中殿筋腓腹筋ヒラメ筋が図示してあります。

胸を反らすところは、4番と同じでいいしょうか…。



《「大人のラジオ体操」インデックス》
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「大人のラジオ体操」の8番目「腕を上下に伸ばす運動」(p36〜p37)です。

まっすぐ上に伸ばすことは「若返り」への究極の近道!とあるのですが、まあ、言い過ぎだとは思いますが、そういう気持ちでやることは大切ですね。

《以下引用(p37)》
年齢とともに身長が少しずつ縮んでいるという人いませんか?これは脊椎が少しずつ曲がったり、関節が狭くなってきているためです。老化の原因は、重力に抗重力筋が負けて、その結果体が少しずつ曲がってしまうことです。ですので、身長が縮むということは、「老化現象の一つ」ということになります。
《引用終わり》

年齢とともに身長が縮まない人はいないと思います。胸椎12個、腰椎5個の間に椎間板というお団子のようなクッションは、年齢とともに弾力を失い縮んでいきます。一個のお団子が高さにして1mm縮んだとすると、単純計算で1.7cm身長が縮むことになります。これは、努力してもどうにもならない部分かと思います。

ただ、抗重力筋が弱くなって、背中が丸まり、いわゆる姿勢の悪い状態になることで縮む身長もあります。これは努力次第で何とかなる部分です。

背伸びをしないで背中を丸めてばかりいると、背骨がその形に固まってしまう場合があるようです。あお向けに寝たときに、枕が無いのに頭が浮いているお客様がいました。「楽にして下さい」と申し上げましたら、「固まってしまったから、頭が付かないんですよ」とおっしゃられて驚いたことがあります。

使う筋肉は、上腕三頭筋三角筋、脊柱起立筋、大腿四頭筋が挙げてあります。抗重力筋となるのは、脊柱起立筋(腸肋筋最長筋、棘筋)、大腿四頭筋(大腿直筋内側広筋外側広筋中間広筋)だと思います。

他に、ハムストリングス(大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋)も働くでしょうし、腹筋(腹横筋腹直筋内腹斜筋外腹斜筋)も意識したいところですね。



《「大人のラジオ体操」インデックス》
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「大人のラジオ体操」の7番目「体をねじる運動」(p34〜p35)です。

《以下引用(p35)》
二つ前の5番が「脊椎を左右に伸ばす運動」、一つ前の6番が「脊椎の前後の屈伸運動」であったのに対して、この7番では「脊椎の回旋運動」を行い、脊椎の側方、前後、回旋というすべての動きをこの三つの体操で仕上げていきます。
《引用終わり》

腕は体に巻き付ける、下半身は動かさない、というのは心がけたことがなかったです(~_~;)

回旋に関与する筋肉は、外腹斜筋内腹斜筋腰方形筋、脊柱起立筋群(腸肋筋最長筋棘筋)、短背筋群(半棘筋多裂筋回旋筋,棘間筋,横突間筋)であり、腰のほとんどの筋肉が働きます。他に上腕三頭筋も挙げてあります。

背骨はどのくらい回旋するのでしょう。運動学の本を見てみると、胸椎が74°(=9+8+8+8+8+8+8+7+4+2+2+2)、腰椎が13°(=2+2+2+2+5)で、全部足すと87°になります。



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「大人のラジオ体操」の6番目「体を前後に曲げる運動」(p32〜p33)です。

この運動の目的は、脊椎を前後にまんべんなく曲げ伸ばしすることだそうです。

《以下引用(p33)》
ピラティス等ではこの動きを「ロールダウン」「ロールアップ」と表現しますが、おへその前に見えない鉄棒があって、その上でくるくるっと胴体を曲げ伸ばしするような感覚で、腰から背中の部分で体を丸くしていきます。
《引用終わり》

ロール状の動きというイメージは新鮮です。背骨一段一段を意識して伸ばすというのは、今までしたことがありませんでした。ただ、ストレッチには良いかもしれませんが、この形で重い物を持つのは厳禁だと思います。椎間板ヘルニアを起こしやすいような気がするので。重い物を持つときの背筋と腹筋は「背伸びの運動」の状態が良いはずです。

関与する筋肉として、腹直筋脊柱起立筋が挙げてあります。拮抗筋なので片方が縮んでいるとき、他方は伸びています。

背骨はどのくらい前後に曲がるのでしょう。運動学の本を見てみると、胸椎が76°(=4+4+4+4+4+5+6+6+6+9+12+12)、腰椎が29°(=12+14+15+17+20)で、全部足すと107°になります。

無理に反らすと椎骨の間の関節を痛めますので、気をつけましょう。



《「大人のラジオ体操」インデックス》
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「大人のラジオ体操」の5番目「体を横に曲げる運動」(p30〜p31)です。

《以下引用(p31)》
脇をまっすぐ横に伸ばすことで普段伸ばさない脇腹がストレッチされ腹斜筋を刺激するとともに、体側のリンパの流れもよくなります。この合わせ技で、脇のウエストラインをスッキリさせてくれる運動です。
《引用終わり》

背伸びの運動の時から注目の腹斜筋(内腹斜筋外腹斜筋)です。しっかり意識しましょう。

背骨はどのくらい横に曲がるのでしょう。運動学の本を見てみると、胸椎が78°(=6+6+6+6+6+6+6+6+6+7+9+8)、腰椎が29°(=6+6+8+6+3)で、全部足すと107°になります。

理論上そこまでは曲がるということですね。無理は禁物ですが、頑張りましょう。



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「大人のラジオ体操」の4番目「胸を反らす運動」(p28〜p29)です。

《以下引用(p29)》
この運動を、13番の深呼吸と同じと勘違いしてしまう方も多いのですが、この動きの目的は胸をしっかり反らすことです。
《引用終わり》
とあります。確かに、何のための運動なのか、効いてるという実感がなくて、私も深呼吸してたような気もします。「胸を反らす運動」の目的は「胸を反らすこと」。当たり前過ぎて気づかなかった(笑)。

胸を反らしてする仕事というのは、ちょっと思い浮かびません。目は天空を見つめなければいけないし、その視線の先に手先を持ってきたら胸(大胸筋)は拡がりませんから、OFFの状態以外でこの体勢をする人というのは背泳ぎの選手か背面跳びの選手くらいじゃないでしょうか。ONの時には縮みがちな大胸筋をリセットする、とても大切な運動ということになります。

説明を読んでみると、手首(前腕)を回内させる場合と回外させる場合があるようです。回外させた(小指を上げる)方が胸がしっかり開くという説明も。これは、前腕を回外させようとすると上腕骨も一緒に外旋されるので、内旋の働きをする大胸筋は引っ張られるということでしょう。

他に鍛えられる筋肉として挙げてあるのは、広頚筋、上腕三頭筋広背筋です。意識しましょう。

「胸郭も広がる」と書いてあります。大胸筋は肋軟骨を上外方(上腕骨の方)引っ張り上げて吸息の働きもしています。胸椎を反らせることでも胸郭の容積は広がります。つまりこの運動は、胸郭の容積を最大にするポーズであると言ってもいいかもしれません。

だから、いくら「胸を反らす運動」の時に深呼吸をするのは正しくないと言われても、深呼吸してしまうのは無理からぬことです。大の字になって寝るのが気持ちいいのは、胸郭が広がるからじゃないかなと思います。小指も立ててみると、もっと気持ちいいかもしれません。



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「大人のラジオ体操」の3番目「腕を回す運動」(p26〜p27)です。

《以下引用(p27)》
腕を回すときに前で小さく回すのではなく、正しい姿勢のまま背中の肩甲骨全体を使ってまるでバケツを回すように大きく腕を回してみましょう。
《引用終わり》

とあります。バケツを回したことが無いので「バケツを回すように」という例えはよく分かりませんが、「肩甲骨全体」というのが非常に重要だと思います。

肩甲骨は肋骨に固定されていて動かないものだと考えている人はいないでしょうか?腕は、肩を起点にして動くと考えている人はいないでしょうか?そういう固定観念が無い人でも、日頃スポーツをしていてダイナミックに腕を使っている人でない限り、しだいに肩甲骨を動かさなくなっているような気がします。

そして、それが肩こりの原因のひとつになっている…。

腕の動きの起点は胸鎖関節です。ネクタイの結び目の位置。腕は鎖骨から始まっているのです。

例えば上にある物を取ろうとして手を伸ばす時、肩甲骨も挙げればその分だけ上に手が届きますし、肩関節の角度も若干小さくて済むはずです。つまり、肩関節にかかる負担は減るはず。

「腕を回す運動」を行う際には、鎖骨の起点を中心に、肩を前後方向・上下方向に動かすことを意識してみましょう。腕の動きに肩甲骨をしっかり連動させる訓練をしておくことで、普段の腕の動きも大きくなるはずです。しかも、肩甲骨を動かす筋肉群が収縮と弛緩を繰り返しますから、肩こりの改善・予防になります。

特に肩甲骨を動かすことを目的とした運動として、「ひじまる体操」なるものがあります。襟の辺りをつかむことで肩関節を動かないようにして、肘をなるべく大きく動かします。鎖骨を中心とした肩甲骨の動きが、よく分かります。

ただ、この動画はちょっと気になることが2点あります。

一つめ。身体を動かすことを勧めておりまして、腰も動かすことによって腰痛対策もやってしまおうというような趣旨だとは思うのですが、肩甲骨の動きは分かりにくくなってしまいます。

二つめ。肘まる体操は五十肩の運動としてもよく薦められているのですが、この動画では襟の後ろの方を掴んでいて、これは五十肩の人はできないとされる結髪動作とほとんど同じです。だから、後ろではなく、前の方がいいのではないかと思います。



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