最近、これまでの人生を振り返り、記憶を整理している。うれしかったこと、楽しかったこと、誇らしかったことなどを思い出し、エバーノートに書き込んでいる。

妻に話したら、「終活?」と怪訝な顔をされた。エンディングノートと間違えたらしい。

それはいいとして、その目的なのだが…

先日、あるお爺さんとお話していたら、どんな話題になっても必ず最後は彼の自慢話になることに気がついた。

凄い!「大丈夫たる者、まさにかくの如くなるべし(十八史略?)」と思った。

老いて視力も聴力も衰えているとは言え、日々いろいろなことを見聞するなかで、彼も心の中で何かをつぶやいている筈である。その内なる声は、どんなことを引き金につぶやき始めたとしても、落ち着くところはきっと彼の自慢話に違いない。

これに勝る長寿の秘訣は無いだろう!と思った。

で、自分の良い思い出をかき集めて組合せ、どんな話題から始まっても良い思い出に行きつくような思考パターンを作ってみようと考えたのだ。

例え「この老いぼれ!クソジジイ!」と罵られたとしても、最終的に私の内なる声は自分の自慢話に行きついて、過去の栄光に耽ることになるのだ。

どんな攻撃をされても自分のエネルギーに替えてしまう恐ろしい怪獣…宇宙大怪獣ベムスターのように。

昔、「…と日記には書いておこう」というCMがあった。


記憶は作り変えることができるらしい。日記に書けば、それが真実になるということもあるだろう。

実際、あのお爺さんの話も本当かどうか分かったものではない。確認のしようもないが、そもそも確認しても仕方がない。その場に居合わせた誰よりも長生きした者の勝ち。

つまりは日記も書いた者の勝ちだ。