「図解でわかるスタンフォードの自分を変える教室」の第1章「「やる力」「やらない力」「望む力」を活用する」を読みました。

旧皮質に増設する形で巨大化してきた人間の脳。その中で、特に人を人たらしめる部分として注目されてきたのが前頭前皮質です。

私たちは常に古い脳と新しい脳とのバランスを保ちながら生きなければいけませんが、その最初の舵取りをする部分が前頭前皮質です。

さらに研究は進み、前頭前皮質の上部左側は「やる力」、前頭前皮質の上部右側は「やらない力」、前頭前皮質の中央下は「望む力」の働きを受け持っていることがわかっています。

本書17ページでは、意志力の3つの力が以下のように説明されています。

「やる力」
退屈な仕事や難しい仕事、ストレスの多い仕事でも、着手してやり続けることができます。

「やらない力」
運転中にメールを見たくなっても我慢するなど、衝動や欲求を感じてもすぐに流されないようにします。

「望む力」
目標や欲求を記憶する場所です。ここの細胞が反応すればするほど誘惑をはねのけるモチベーションが上がり、脳の残りの領域が「食べちゃえ、飲んじゃえ、買っちゃえ」と叫んだとしても、あなたが本当に望むことを忘れません。

この力をアップする方法として、瞑想が挙げてあります。

《以下引用(p21)》
ある研究では3時間の瞑想の練習で注意力と自制心が向上。11時間後には脳に変化が表れ、「集中力が持続する」「気が散るものを無視する」「衝動を抑制する」ための神経間の連絡が増加しました。

別の研究では、8週間毎日、瞑想の練習を続けたところ、自己認識の度合が向上し、自己認識をつかさどる脳の灰白質が増えていました。
《引用終わり》

先日取り上げた日経サイエンスの記事は、まさにこれでした。