なぜ、それを好きになるのか?脳をその気にさせる錯覚の心理学の「第4章.遺伝により決められた好み」(p105〜148)の「第2節.顔の好みを科学的に解き明かす」(p125〜148)を読みました。(小林教室収蔵

顔の好みについて様々なことが紹介してあります。ただ、先天的な部分は変えようがありません。好感度アップのために頑張れることとして興味深いのは「表情」の好み。

男性は女性の「笑顔」に惹かれますが、女性は男性の「プライドを示している表情」(第1位)に惹かれるのだそうです。古来言われている「男は度胸、女は愛嬌」は、このことを示しているのではないかと思われます。

意外にも女性は男性の笑顔よりも「恥を感じている表情とうつむいたポーズ」(第2位)を選ぶそうです。それは「誠実さ・正直さ」を感じるからではないかと本書では分析しています。「母性本能をくすぐる」ということかもしれません。

ただこれはセックス・アピールという意味での魅力ですから、いつでも男は笑うな!ということではなさそうです。

本書では、「作り笑顔(fake smile)」の効用も紹介しています。とても笑えない気持ちの時でも、笑顔を作っているうちに脳自身が騙されて、ポジティブな気分に変わっていくことがあるのだそうです。その笑顔を見た周りの人もポジティブな気分に変わって自分に接してくれるでしょうから、さらに相乗効果が期待できるわけです。

「笑う門には福来る」ということですね。

左脳と右脳の機能分化が、人間だけでなく、動物にも見られるというのは初めて知りました。カエルは、ヘビを左目で見た時だけ逃避し、バッタを右目で見た時だけ捕食するのだそうです。これを人間の場合と合わせると、『左脳右脳の機能差は、「理性と感性」ではなく「日常と緊急」と考えるべき(p148)』なのだそうです。

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