videoストアで「北斗の拳」を一気見しました。本放送の時はサウザーが死ぬところまでしか見ませんでした。結末が見れて、スッキリしました。

改めて見て気づいたのは、「死ね!」とか「消えろ!」とか、小学校では使ってはいけないチクチク言葉が頻繁に出てくること。身体が吹っ飛んでしまう戦闘シーンも残酷ですし、教育上はよろしくないですね。

この間違いの始まりが正に二元論だと思うのです。つまり、善と悪をはっきり峻別できるという前提。それに基づいた勧善懲悪のかっこよさが全編に流れています。

どこまでも卑劣な悪い奴ら。だからどんな酷い言葉で罵っても良いし、どんなに残酷な方法で殺しても構わない…という論理。

泥棒の財産なら盗んでも構わない、人殺しの命なら奪っても構わない、という法は無いはずなのですが、ケンシロウがそれをやると痛快だと思ってしまう。これが、勧善懲悪のお話の落とし穴のような気がします。

現実には、水戸黄門や必殺仕事人のように分かりやすい悪は存在しません。絶対的かつ恒常的な悪の存在は有り得ません。悪と思える人たちがいたとしても、その人たちにはその人たちの善があり正義があるかもしれないのです。だから、酷い言葉はいけないし、暴力もいけないのです。

そんなことを考えてしまって、昔のようには気持ちが入り込みませんでした。

(2013/1/16記)