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『杜甫』は「国破れて山河在り…」の人です。
当時の中国の知識人は、科挙を受けて官職に就き、政治の世界で活躍することを志しました。しかし合格できない場合は、時の有力者からの推薦してもらうしかありません。そこで、有力者に詩を贈るというのが流行っていたようです。杜甫もそういう人の一人でした。
しかし、低い官職には就くことができたものの、青雲の志を満足するような職に恵まれることはなく、安史の乱に巻き込まれ家族とも離れ離れの生活をおくったりします。そんな境遇を嘆いている詩が多いようです。
ただ、そんな苦労をしたから歴史に残る詩を作ることができたと言うこともできます。生前の栄誉と後世の栄誉と、選べるとしたらどちらを選んだことでしょうか。
『柳宗元』は学生時代に読んだかどうかわかりません。
この人は科挙に21歳で合格した秀才。順調に出世しますが、権力争いに敗れて永州に左遷されます。この永州はとんでもない僻地でしたが、自然が素晴らしい。この自然の美しさを文章で記述しています。
形式が自由な古文で書かれていて、美しい風景を詩的に表すというよりは、大きさを数字で表したりして地形をそのまま書いています。現代の観光ガイドに近い文章です。
客観的な描写ばかりかと思っていたら、哲学的な思索も書かれています。創造主たる天はあるやなしや。
このように美しい自然を国家の中心に創らずに、その有難味も分からないような蛮族が住む辺境の地に創るのは、天が存在するならば辻褄が合わない…というような思考パターンです。
哲学的水準は低いですね。
【グラス片手に大人の公文】国語〔L-160〕
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