「新・人体の矛盾」の「9 胎盤の出現」を読みました。(小林教室収蔵

胎盤ということですが、最初に後産(あとざん)について書いておきます。お産というと、子どもが出てくればおしまいだとばかり思っていたのですが、その後に後産というものがあって、これもなかなか苦しいものらしいです。

後産で出てくるのが、役目を終えた胎盤です。直径16〜20センチほど、厚さが2〜3センチほどの、ホットケーキのような形をした、血のしたたるスポンジ状のものだそうです。

妊娠中の子宮壁には絨毛間腔と呼ばれる空洞ができて、母体からの動脈と静脈がここに開放されています。胎児から伸びてきた臍帯の中の動脈と静脈は胎盤の中に入り複雑に枝分かれしていますが、絨毛間腔の中で折り返しているだけ。母体の血液と胎児の血液が混じり合うことはありません。

例えるなら、母体の血液がバケツの中に入っていて、これに胎児側の血管が木の根っこのように浸っているような形。出産のタイミングで、バケツの底が抜けて、木の根っこがバケツの枠ごと引き抜かれたものが、後産で出てくることになります。

胎児が生きて成長するための栄養の摂取や呼吸、老廃物の排泄が全て胎盤で行われるわけで、そういう意味では腸であり、肺であり、腎臓なわけです。

そのうえ、熱交換(体温調節)も行われています。これが行われないと、高熱のために胎児の生命も危険になると考えられています。胎児は、爆発的な細胞分裂を繰り返しているわけですから、発熱も凄いんですね。

《つづく》