「瞑想の心理学」(法蔵館)
「プロローグ」を読みました。
生の由来と死の所去…絶対に解決できないであろう疑問です。それが、この本のテーマです。それは生きる意味にもつながります。
《以下引用》
…生の由来も知らなければ、死の去り行くところをも知らない大人たちが、遅れてくる者に、人の命は尊いなどと言ってみたところで、どれだけ説得力があるというのか。しかも、その答えたるや、一度たりとも生の意味など問うたことがない者と同じだというのだからなおさらである。
我を生ずる父母も生の由来を知らず。生を受くる我が身もまた、死の所去を悟らず。過去を顧みれば、冥冥としてその首を見ず。未来に臨めば、漠漠としてその尾を尋ねず。(空海『秘蔵宝鑰』)
《引用終わり》
筆者は大学で物理化学について勉強され、その後で仏教の勉強を(これも大学で)された方です。プランクやパスカルという科学者の言葉も引用されていて、私にとって非常に興味があります。
このテーマは、無記だと思いますから、科学はもちろんのこと仏教を用いても解けない問題であろうと思います。
そして、この本の中にも答えは無いだろうと思うのですが、それだからこそその思索の過程は興味深いものです。
一年くらいかけて、チビリチビリ、じっくり読んでいくことにしました。
《つづく》
「プロローグ」を読みました。
生の由来と死の所去…絶対に解決できないであろう疑問です。それが、この本のテーマです。それは生きる意味にもつながります。
《以下引用》
…生の由来も知らなければ、死の去り行くところをも知らない大人たちが、遅れてくる者に、人の命は尊いなどと言ってみたところで、どれだけ説得力があるというのか。しかも、その答えたるや、一度たりとも生の意味など問うたことがない者と同じだというのだからなおさらである。
我を生ずる父母も生の由来を知らず。生を受くる我が身もまた、死の所去を悟らず。過去を顧みれば、冥冥としてその首を見ず。未来に臨めば、漠漠としてその尾を尋ねず。(空海『秘蔵宝鑰』)
《引用終わり》
筆者は大学で物理化学について勉強され、その後で仏教の勉強を(これも大学で)された方です。プランクやパスカルという科学者の言葉も引用されていて、私にとって非常に興味があります。
このテーマは、無記だと思いますから、科学はもちろんのこと仏教を用いても解けない問題であろうと思います。
そして、この本の中にも答えは無いだろうと思うのですが、それだからこそその思索の過程は興味深いものです。
一年くらいかけて、チビリチビリ、じっくり読んでいくことにしました。
《つづく》
コメント
コメント一覧 (2)
クドいのは、私にとっては分かりやすくて、いいかもしれませんね。
井筒俊彦先生の『意識と本質』もワンクリックで発注できる体制になっています。これも勿体なくてとっているんですが、そろそろ手元に置いててもいいかなと思っています。
私の思う所ととても近い感覚を持っていらっしゃるので、読んでて面白かったです。もちろん起信論を扱っている本書は尚更ですが。
ただ、ちょっと書き方にクドい部分があるのが難点ですが(笑
そう考えると、同じような分野の著書が多い井筒俊彦先生はやはり図抜けて偉大だなぁ、と。トトガさんも、いつか是非、井筒俊彦先生の著書(『神秘哲学』『イスラーム哲学の原像』そして何より『意識と本質』)を読んて見てください。生半な仏教書よりよほど面白いです。