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「唯識入門」(春秋社)
「第一章.虚妄分別とはなにか」の「一.中辺分別論」を読みました。

この本は七つの主題を五つの章(下の4〜6の主題が一つの章になっている)に収めて論じています。

1.相
「相」とは存在のすがたのこと。「虚妄分別」と特色づけられる識、その現わす「三性」、それから「空性」が説かれている。

2.障害
さとりの障げとなるもの。いろいろな煩悩。

3.真実(タットヴァ)
真理。いろいろな経典を通じて教えられている真理論。五蘊、十二処、十八界といった諸法の分類や、四諦十二縁起などの基本的教理などを含む。「根本真実」の名で三性説を説く(瑜伽行派の論書の特色)。

4.対治を修習すること
5.修習の段階
6.果を得ること
前項の真実を体得、実現するために実践・修習すべき徳目で、一般に三十七種の菩提分(覚支)とよばれているものと、その修行の階梯としての十地説、および果としての仏地をあらわす法・報・化の三身などについて説く。

7.この上ない乗り物
この上ない乗り物(無上乗)とは、菩薩の乗り物である大乗のことで、それが最高であるゆえんを説く。

以上を四諦にあてはめると、1.相は苦諦、2.障害が集諦、3.はさとりの内容という意味で滅諦、4.〜6.は修習論なので道諦となります。

《つづく》