〈起始〉:【鎖骨部】鎖骨の内側1/2の領域【胸肋部】胸骨と第2〜第7肋軟骨の前面【腹部】腹直筋鞘の前葉
〈・〉:三角筋の下(★雲門),小胸筋の上(★中府★庫房★屋翳★膺窓★乳中),肋間筋の上(★歩廊★神封★霊墟★神蔵★中),小胸筋と肋間筋の上(★天池),鎖骨下筋★気戸★兪府),★乳根★食竇★天谿★胸郷★周栄
〈停止〉:上腕骨の大結節稜

〈作用〉:
【鎖骨部】肩関節●屈曲▲内転▲内旋●水平屈曲
【胸腹部】肩関節●内転▲内旋●水平屈曲
呼吸▲強制吸息
上肢を固定すると、胸骨と肋骨を固定する。

〈神経支配〉:内側胸筋神経,外側胸筋神経〔C5〜T1〕
〈筋連結〉:反対側の大胸筋,胸鎖乳突筋三角筋腹直筋

〈触察〉:
・外側上縁:三角筋大胸筋三角(鎖骨中央部のすぐ尾方の1横指幅の窪み)から外側尾方に続く溝(三角筋大胸筋筋溝)を大結節稜まで辿る。 この内側尾方の筋腹。
・外側下縁:腋窩の前壁を内側尾方に辿りながら、肋骨弓まで触察する。起始付近は筋腹が薄く、触察しにくい。
・大胸筋の外側上縁,大胸筋の外側下縁,鎖骨,胸骨,肋骨弓に囲まれた領域。胸郭,胸骨,上腕骨に向かって圧迫する。
・抵抗に対し、水平内転させると視察できる。

〈手技〉:
・背臥位、肩(頭)側に立ち、上腕筋内側の大胸筋をつかみ、圧迫、肩から離れた位置に移動させる(二指圧迫法、四指を滑らせるのも可)。
・背臥位、頭側に立ち、四指で圧迫。圧痛点を押圧。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」