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大乗起信論(岩波文庫版)
第四段「信心の修行(修行信心分)」まで読みました。以下、自分なりにまとめてみます。

信心には4種ある。

1.根本を信ずること(信根本)
心の真実のあり方(真如)を願い求める(楽念)。

2.仏は無量の徳性を具えていると信ずること
常に仏を思い、近づき、供養し、恭敬しつつ、善根を起こし、仏と同じ一切智を得たいと祈願する。

3.仏の教え(法)には大いなる利益があると信ずること
常に法を思い浮かべ、諸種の究極完全な行を実践する。

4.僧はよく自利の行、利他の行を実践するものであると信ずること
常に願って菩薩たちに親近し、如実の行を学ぶべく努める。(僧に対する戒め?)

修行には五門ある。その五門を通じて、信心を完成させる。

1.布施門(施門)
・財物を乞い求める人には、慳貪(ケチな心)を捨てて、自分の力の許す限り、分け与えなさい(財施)。
・災難に遭い恐怖する人、危険が迫っている人には、自分の力の許す限り、悩みと恐れを取り除いてあげなさい(無畏施)。
・教えを乞う人には、自分が理解しているのに応じて、教え(法)を説いてあげなさい(法施)。
・決して自己の名誉・利益、相手からの恭敬を求めてはならない。ひたすら自己と他者のために役立つことを念じ、その功徳をさとりに向け直す(廻向菩提)。

2.持戒門(戒門)
表現は若干違うのですが、十善戒を守る!ということでいいと思います。
十善戒とは…不殺生不偸盗不邪淫不妄語不綺語不悪口不両舌不慳貪不瞋恚不邪見

3.忍耐門(忍門)
他人から悩まされた場合、それに耐えて、決して報復を考えてはならない。利益と損害、不名誉と名誉、称賛と誹謗、苦と楽など、いかなる世間的評価にも煩わされず耐えること。

4.精進門(進門)
善事を成すに、怠ることなく、志を立て、決してひるまないこと。自ら利し、他を利益せしめ、速やかに諸々の苦からの解脱を心がける。諸仏を礼拝し、懺悔し、勧請し、教えに共感し(随喜)、得た功徳をめぐらす(回向)。

5.止観門(心の安定と正観の修行)
「止」(シャマタ)とは、心を安定・集中して、対象の相が現れないようにすること。
「観」(ヴィパシュヤナー)とは、諸々の現象の因縁によって生起する相(心生滅の相)を見分けること(分別因縁生滅相)。
これについては次回詳述。

《つづく》