〈起始〉:第1〜第4(5)頚椎横突起の後結節→胸鎖乳突筋の下→中斜角筋の後方→僧帽筋の下(★肩中兪(C7T1棘突起間の高さ)★肩外兪(T1T2棘突起間の高さ)
〈停止〉:肩甲骨の内側縁の上1/3の領域
〈作用〉:頚部▲側屈肩甲骨●挙上▲下方回旋呼吸▲強制吸息
〈神経支配〉:肩甲背神経〔C3〜C5〕
〈筋連結〉:頚板状筋,前鋸筋,小菱形筋

〈触察〉:
停止付近:肩甲骨上角のすぐ内側方に指を置き、胸郭に向かって圧迫しながら指を内外側方向に動かす。頭尾方向に走る2横指ほどの幅の筋腹。第1肋骨付近では前後方向に感じることがある。
起始付近:頚椎横突起を、耳垂の高さから尾方に辿り、第1肋骨に触れるまで触察。

〈関連痛領域〉
・局所的にはこの筋肉上(★肩中兪★肩外兪)、肩甲骨の内側縁に沿って(★大杼★附分★魄戸★膏肓★神堂★いき★膈関)、肩甲骨上部から上腕背部にかけて(★天りょう★肩りょう★肩井★曲垣★秉風★臑兪★肩貞)。

〈手技〉:
・腹臥位、頭側に立ち、頚椎横突起から肩甲骨上角へ母指でストリッピング。
・腹臥位、横側(治療する側と反対側)に立ち、肩甲骨上角から頚椎横突起へ母指でストリッピング。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」