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NHK「爆笑問題のニッポンの教養#54」(11月11日放送分)を見ました。明治大学の山口仲美先生でした。日本語学の研究者。「日本語って"ヤバい"」というタイトルでしたが、日本語以上にヤバそうなオバサンでした。

言葉の変遷の歴史を生物の進化のように捉えた視点は面白いと思いました。昔は「つめたい」も「さむい」と言っていたそうですが、いつしか区別されるようになった。しかし、「あつい」にはこの区別が発生せず、文字上の「熱い」と「暑い」の区別のみとなった。

日本語の特徴として、具体的な物を表現する大和言葉はたくさんあるが、抽象的な概念を表す言葉はほとんど漢語なのだそうです。

言われてみると、そうかもしれない。目の前の物についてあれこれやり取りすることで満足していた時代に、抽象的な概念が大陸から輸入されたのかもしれない。仏教経典の形が多かったでしょうね。

鎌倉時代に、武家社会の中で論理的なやり取りの必要に迫られ、助詞が生まれたそうです。それまで主語と述語がただ並んでいるだけの日本語が、論理性を獲得した。

言葉は生き物のように進化すると考えた時に、あるいは抽象的概念や論理性を持つような段階で言葉は大きく変化(進化?)しているわけです。保守的な人から見れば言葉の乱れ(退化?)でしょうが、時代が下ってみると間違いなく進化なわけです。

だから…「正しい日本語」とか「美しい日本語」とか「日本語が乱れている」とか、僕は変な捉え方だと思います。

「今の日本語は、言葉がたくさんあり過ぎる、表現のバリエーションが有り過ぎるからダイエットしましょう。」と、先生はおっしゃっていました。が、僕は大反対。これは研究者の御都合主義か、優生学だな…

こんな意見を聞いたら、この先生の顔がナチスの幹部のように見えてきました。本当にヤバそうな感じ…

《つづく》