【きょうの健康7月号から】
・黒質の神経細胞が減少し、脳内の神経伝達物質ドパミンの不足が原因。
・ドパミンは黒質で作られ、線条体に送られて、運動を調節する。
・黒質の神経細胞減少の原因は環境や遺伝的体質など考えられるが、根本的原因は不明。健康な人でも20歳ごろをピークにドパミンの量は加齢とともに減少する。70%程度まで減少すると症状が現れる。150歳頃には皆発症?
・安静時の手足の震え(運動時や何かを持った時には治まる)。
・筋固縮(関節他動時に抵抗がある)
・動作が少なくなり、緩慢になる。
・姿勢反射障害(体のバランスが取りにくく、転倒しやすくなる)
・歩行障害(前傾姿勢での小股歩行やすくみ足)
・自律神経障害(便秘など)
・精神症状(抑うつなど)
・神経内科を受診
・MRIで脳梗塞などとの鑑別
・MIBG心筋シンチグラム(本来は心臓の検査)
・L−DOPAはドパミンに変わって作用し、不足を補う。即効性があり有効だが、ウェアリングオフ現象など副作用もある。
・ドパミンアゴニストはドパミン受容体に結合して作用する。効果が持続するが前者より弱いので、初期に用いたり併用したりする。
・MAO−B阻害薬,COMT阻害薬は、ドパミンやL−DOPAの分解を抑制。
・抗コリン薬は、ドパミンと拮抗関係にあるアセチルコリンを抑制。
・塩酸アマンタジンはドパミンの放出を促す。
・ドロキシドパはノルアドレナリンを増やし、「すくみ足」を改善。
・脳深部刺激療法という手術療法も。ウェアリングオフ現象や不随意運動がなくなる。
・特定疾患(難病)で医療費助成あり。但しヤール重症度3度以上(前屈姿勢,小刻み歩行がみられ、生活に介助が必要な人)

【取穴】
・頭皮鍼で、血中ドーパミン濃度が上昇する(L−DOPA服用者にて調査)
・振戦に対しては低周波置鍼。曲池合谷,足三里三陰交(または下巨虚)に2〜5Hzで筋収縮があるように通電。