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NHK「爆笑問題のニッポンの教養#40」(6月10日放送分)を見ました。一見すれば分かりますが、高田礼人先生は浅野忠信さんにそっくりな人です。

ウイルスが病気の原因となるメカニズムについて、先生がなかなかいい説明をしてくれました。ウイルスに対して体の免疫系が過剰に反応してしまうからだ!というようなこと。確かにウイルスがとりついた細胞は死滅するのかもしれませんが、それ以上のことをウイルスはやっていない。病気という現象のほとんどはウイルスを退治しようと半狂乱になっている自分自身(免疫系)であるというのは皮肉なことです。

ステロイドやイブプロフェンのような、体自身が治ろうとする働きを阻害する薬が、むしろ有効な治療薬になるというのも納得できます。

鈍感力という言葉があります。医師でもある渡辺淳一氏が考えたというのもうなづける。肝炎のウイルスなど、うつっても(感染しても)免疫系がそれに気づかなければ発症しません。キャリアという形になります。病気(少なくともウイルスが原因のものやアレルギーなどの場合) にならない体というのは、体力があるのではなくて免疫系が鈍感なのかもしれない。「バカは風邪をひかない」というのはそういうことなのか?

遺伝情報(RNA)しか持たず、しかもその情報をどんどんと変化させ、環境の変化に対応していくしたたかさ。しかし、とりついた人(宿主)を殺してしまったら、自分も死んでしまうというジレンマを抱えた宿命。だから、ウイルス自体は人を病気にすることは望まないはずで、キャリアでとどまってくれるのを最も望むはず(意思があればの話だが)。

その人(宿主)の中に入り込み、一心同体となるが、その思い(?)の強さがついにはその大切な人をダメにしてしまう…悲恋の物語にありそうな設定。そんなふうに考えていくと、ウイルスが愛おしく思えてくる。

「ウイルスと人間とどっちが偉いんですか?」という太田さんの質問に、先生がすかさず答えます。「ウイルスだと思います。」

この人も、ウイルスに情がうつっている(感染している?)。

《つづく》