五百弟子受記品第八では、「説法第一」といわれるプールナをはじめ、多くの弟子たちが仏となる日を告げられて、大喜びします。
そして言いました。「自分たちはいずれ仏の知恵を得ることができるのに、そこまで至らない小さな知恵で満足していました。例えて言えば、友達の家で酒を飲んで寝てしまっている間に衣服の襟に高価な宝玉を密かに付けてもらったようなものです。眠りから覚めて、衣食に困り、少しのものを得て満足しておりました。今、衣服の襟の宝玉をお金に代えればいいことを知らされたようなものです。」

授学無学人記品第九では、アーナンダとラーフラが記を受けるところが書かれています。アーナンダは釈尊の身近にあって一番多くの教えを聞いた者(多聞第一)とされています。そのため仏教経典ではアーナンダが聞いたことを書き取った内容が一番多く、秀才ではなかった彼が普通の人に近い視点で述べている点はとても重要です。ラーフラは釈迦の実子で、修行において不言実行をなし、密行第一とされています。

法師品第十では、薬王菩薩に世尊が語ります。ここで、多くの教えを説いてきた中で法華経が一番であること、ただし最も難解なので迫害を受けるだろうけれども仏が守りますよ、と言っています。

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