世紀末のある日、T君に誘われました。「Cさんという人が瞑想教室を開いているんだよ。ほら、この前のアセンションの講演会で一緒になった人だよ。一緒に行かない?」
当時、わたしの前には次々と不思議な人が現れて、不思議なことを語っていくという日々が続いていました。そのたくさんの不思議をつないでいきたくて、手掛かりになりそうなものには飛び込んでいきました。そのために会社も辞めていました。
でも、この瞑想教室はがっかりでした。Cさんのアパートに行ったら、参加者は我々二人だけでした。窓を開けて、満月の光を浴びながら、女一人と男二人が、明かりを消したアパートの一室で、ヒーリングミュージックという捉えどころのない音楽を聞きながら、じっと黙って座っている。「一体、俺は何をしているのだろう?」という正気というか、雑念と戦いながら、長い一時間を過ごしました。きっとT君はCさんのアパートに一人で来れなくて、俺を誘ったんだな?ということに気づくには十分な時間でした。
終わってから、この会合には会費があることに気が付いて、千円ならしようがないとしぶしぶ財布を開いていると、T君が耳打ちしました。「持ち合わせがないんだ。貸してくれる?」彼がわたしを誘った二つ目の理由が、これでした。
目次(その1)を見る
当時、わたしの前には次々と不思議な人が現れて、不思議なことを語っていくという日々が続いていました。そのたくさんの不思議をつないでいきたくて、手掛かりになりそうなものには飛び込んでいきました。そのために会社も辞めていました。
でも、この瞑想教室はがっかりでした。Cさんのアパートに行ったら、参加者は我々二人だけでした。窓を開けて、満月の光を浴びながら、女一人と男二人が、明かりを消したアパートの一室で、ヒーリングミュージックという捉えどころのない音楽を聞きながら、じっと黙って座っている。「一体、俺は何をしているのだろう?」という正気というか、雑念と戦いながら、長い一時間を過ごしました。きっとT君はCさんのアパートに一人で来れなくて、俺を誘ったんだな?ということに気づくには十分な時間でした。
終わってから、この会合には会費があることに気が付いて、千円ならしようがないとしぶしぶ財布を開いていると、T君が耳打ちしました。「持ち合わせがないんだ。貸してくれる?」彼がわたしを誘った二つ目の理由が、これでした。
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