先日、江原さんが週刊誌でたたかれているようでした。数年前の世紀末ころには、O教授という人も現れて、科学vsオカルトのような番組も多く見られました。科学者の見解の模範解答は、おそらく「科学的に立証できないものは嘘だ!」ということだろうと思います。でも、わたしはそれは間違いだと思います。嘘だとするなら、嘘だという科学的証拠を提示すべきです。わたしは、科学者たちが提示する科学的説明にいつも物足りなさを感じます。ただ、わたしもオカルトを完全に認めているわけではなくて、グレーなものとして自分の中では分類しています。そのあいまいな部分に、畏怖とロマンを感じながら。

 世紀末にはいろいろな予言者が現れて、わたしも何人かにお会いしました。○○河がはんらんして・・・とか、○○山が大噴火を起こして・・・○○国が壊滅する!といった内容もありました。講演会では「その国に友達がいるのですが、日本に避難させたほうがいいでしょうか?」と質問する人もいました。

 そのとき、わたしはこう考えました。この人の能力が本当だったとしても、超能力者というのはオリンピック選手のようなものだろう。オリンピック選手にはスランプというものがあるから、予知能力にもスランプはあるだろう。そういうあやふやなもので、家を売って外国に避難したりという決断をするのは、危険な賭けだなと思いました。まさに、オリンピックの勝ち負けに家屋敷を賭けるようなもの。

 当時わたしは、オカルトの実用化、そして(霊感商法以外の)ビジネスの可能性を模索していましたが、やはりオカルトは実用的ではないと判断しました。

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