やっと読み終わりました。6章に鍼灸が効果が有ったという話が出てきました。

 格別の病気があるわけでもないのに、肩こり、腰痛、関節痛などの慢性的な症状があって、なかなかスッキリした気持ちになれない。こういう状態は若い時からある筈なのですが、年齢と共にこの状態に入り込んでいる期間が長くなるようです。これが現代の鍼灸の適応範囲だと、私は考えています。

 病気ではないので、医者にかかっても鎮痛剤を処方されるだけで、積極的な治療は行われません。患者さんも、「医者は何もしてくれない」という不満を抱えている場合が多いようです。こういった不満を丁寧に時間をさいて聞いてあげるということは、高度医療に携わるべきお医者さんには難しいことだし、もったいないことだと私は思います。

 そういう部分も、相補的医療としての鍼灸師の守備範囲なのではないかと思います。