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NHK「爆笑問題のニッポンの教養#71」(5月19日放送分)を見ました。進化生物学の長谷川眞理子先生でした。私好みのテーマを追っている方なので、もう既に何か著書を読んでいるとばかり思っていたのですが、全然読んでませんでした。この番組には是非出てきて欲しい先生の一人でした。

殺人を人間社会で必ず起こる現象と捉え、マクロに分析していく。その中で見つかった傾向として、20代前半の男性が殺人を犯しやすいということ。殺人者の数を年代別に並べたグラフでは、20代前半に急峻なピークがありました。女性には特に目立った傾向は見られない。

動機は、「man's pride」ってなってたかな…自尊心を傷つけられて、カッとなって、若気の至りで…というパターンが圧倒的に多いんですね。そしてその陰にはおおかた女がいる。哺乳類のオスはY染色体によって変異させられているけれど、ベースはメス。所詮、女の周りを回ってるしかないのかもしれません。

その男性による殺人も、日本の場合、戦時中は極端に減りましたが、戦後に一時的に戦前と同程度の件数に戻ってから、一定の割合で減少していきます。終身雇用制による安心感が殺人を減らしたのではないかと長谷川先生は分析しています。

その安心感が崩壊した今、殺人はこれから増えるだろうというのが先生の予測。

私は、殺人がなぜ悪いかという答えがわからないと以前書きましたが(もちろん良いことだとは思ってないですよ!)、太田さんも同じことを言ってました。この人とは、かなり重なるところがあります。

長谷川先生の「一生懸命」の話は良かった。

死と隣り合わせの毎日をおくる野生動物が、生きるために一生懸命になっている姿を理解できない大学生は少なくないそうです。「生き物は一生懸命生きないと生きていられないのよ。あなたが一生懸命やらなくても生きていられるのは、あなたの分も一生懸命やって支えてくれる人がいるからなのよ。」と言ってあげるとのこと。

何となく生きて、何となく殺してしまう人間が増える…そんなことは何としても避けたいものです。

《つづく》