「美は乱調にあり」をもじりました。オリンピックについてです。バンクーバー、終わりました。

前回のトリノオリンピックの時にも、冷めた意見を書いているのですが、テレビを見ると、どうしてもしらけてしまうのです。出場選手みんなが金メダルを取れるような報道しかないですから…。

結果として、金はゼロだったわけですから、あの数々の熱のこもった解説はなんだったのだろう…と思ってしまう。

もちろん、競技をする前から「ダメだろう」的な発言は、士気に関わるし、応援している人たちにとっては不愉快だし、ある程度は慎むべきです。でも、金が難しいという冷静な分析&解説は、もう少しあってもいいんじゃないだろうか。

前向きなだけの論調は、偏向としか言いようがなく、聞いていて気持ちが悪いのです。

以前は、オリンピック選手に対して、国民が辛く当たった時期もあったようです。期待に答えられず、自殺に追い込まれた選手もいたようでした。その反省もあるのでしょうけどね…。

その時期の論調を「冬」としたならば、今は「春」なのでしょうか、「夏」なのでしょうか。金メダルへの哀愁は「秋」でしょうか。

「冬」の論調の人もいれば、「春」「夏」「秋」の論調の人もいる…そんな、四季が混じった報道が一番健全だと私は思うのですが、「春」は飽くまでも「春」、「夏」は飽くまでも「夏」。「冬」を一切語ることを許さない論調(風潮)は、やはり国民性なのでしょうか。

スポーツに限らず、政治評論とかもそうです。これでは、言論の自由も無いような気がします。