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ある男が高級レストランに訪れた

男は店で評判のメニューを片っ端から頼み、見事に平らげた

無理に食べるというふうではなく

やけで食べるというふうでもなく

とても上機嫌で、たった一人なのに、食事を楽しんでいた

そう、男は正真正銘のグルメなのである

しかし、支払いを求められると、男は途端に不機嫌になった

男は言った

私は正真正銘のグルメだ

私はこの店の料理を楽しむためだけに来た

純粋にこの店の料理を楽しみたいのだ

お金を請求されるなんて、不愉快だ!

なんて無粋な店だ!最高の料理がぶち壊しだ!

金がないわけじゃないんだが…

そう。純粋なグルメは食事だけを楽しむ。それ以外のものは望まない。特に請求書は好まない。

《つづく》