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第五章「成仏論」の第四節「成仏への階梯」の後半と第五節「即身成仏」を読みました。

第四節後半は、十地について。三句で言うと究竟、十住心で言うと第十住心に配されていて、十の波羅蜜に対応しています。この十地も十住心と同じように階梯としてステップアップするという捉え方(顕教と密教の両方)と、高低深浅の差はないという捉え方(密教独自)があります。

第五節では、即身成仏の考え方として、理具成仏,加持成仏,顕得成仏の3つが説明されています。

現世成仏を説く聖道教と未来往生を説く浄土教の区別が興味深かったです。この本を読み始めたときに10%のところで「浄土宗は現世を諦めているような気がする」と書いたのですが、第五節で浄土教は捨此往彼と表現されているのを見つけまして我が意を得た思いです。

私が、仏教に惹かれながらも浄土宗だけでは満足できなかったところがまさにこの点です。例えば、結婚相手を自分で選べないような時代であれば、此の世を捨てる生き方も必要かもしれません。しかし、現代は違います。

興味深いところをノートに書きとめながら読み進みましたが、この本は本文はもちろんのこと註の内容も奥深く、まだまだ読み残した部分や理解できていない部分があります。何度も読み返したいと思います。

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