「もう手遅れのガンだから、本当のことは本人には告知しないことにしましょう」今の日本はそういう段階ではないのだろうか。

私はいろいろなニュースをくまなくチェックする暇がないので、無知からくる誤解であれば是非ご指摘いただきたい。そう前置きして、放射能汚染について最近思っていることを書きます。

まず、神奈川だったか静岡だったか、基準値を超えるほど汚染された御茶が出荷されていたはず。福島から随分遠い。原発から真っ直ぐセシウムが上昇し、そのお茶畑にだけピンポイントで降り注いだという可能性も全く無いとは言えませんが、常識的には有り得ないです。とすれば、そのくらいの範囲には放射性物質は拡散していると考えていい。

ガイガーカウンターでこの範囲にいる人たちが測定していなかったのか?いたと思われるのですが、測定値はどうだったのか?私は、ここで大きな数値が出ていたのに隠蔽されたのであれば、むしろ良い状況だと思うのです。でも、数値は大したこと無かったんじゃないかと懸念しています。ガイガーカウンターで測ってもOKな量の放射性物質が拡散していたのではないか?と思うのです。

それほど微量な放射性セシウムでも、お茶が吸収し茶葉に濃縮されればNGな高濃度になり得る。

そうだとすると、ガイガーカウンターでの測定は、この放射性物質の最も深刻な拡散ルートに関して殆ど無意味ということになるのです。

Wikiで調べたところでは、「米では胚と糠層のセシウム濃度が高く、キャベツでは外縁部」とあります。菌類は「屋外で人工栽培されるシイタケやマイタケでも濃度が高くなる傾向がある」。魚類では「生物濃縮により魚食性の高い魚種(カツオ、マグロ、タラ、スズキなど)での高い濃縮度を示すデータが得られている」。いずれにしても、放射性セシウムの生物濃縮の研究は余り多くはないようです。

今回、岩手県を皮切りに「東北」で、「稲わら」から「牛」への汚染が見つかりました。基準値に達していない物もあるようですが、問題は生物濃縮ですから、今後基準値を越えていくことは十分有り得ます。

「神奈川」「静岡」方面だけでなく、「東北」方面にも拡散していることが確認できたことになります。「お茶」だけではなく「稲わら」でも蓄積されることが確認できたことになります。米の「胚と糠層」だけではないということです。「カツオ、マグロ、タラ、スズキ」だけではなく「牛」でも生物濃縮が確認されたことになります。

拡散範囲が「神奈川」「静岡」「東北」だけだと考えるのは不自然だと思います。植物での生物濃縮が「お茶」と「稲わら」だけだと考えるのは不自然だと思います。動物での生物濃縮が「カツオ、マグロ、タラ、スズキ」と「牛」だけだと考えるのは不自然だと思います。

高校理科程度の知識があれば、このくらいのことは遅くとも4月頃には予想できたと思います。「安心だ」とおっしゃる方、上記の疑問を悉く払拭する説明を、お聞かせ願えないでしょうか。

《つづく》