トトガノート

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Tag:病の起源

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NHK「病の起源〜アレルギー」(11月23日放送分)を見ました。

先進国でアレルギーが多いということ、衛生的な環境に退屈した免疫が悪さをするのではないか、という説は知られていましたが、最新の研究ではエンドトキシン(菌体内毒素)が注目されているようです。

細菌やウイルスに対抗する細胞型免疫と、吸血ダニや寄生虫に対抗するIgE型免疫とがあります。前者が旧来の哺乳類以前からある免疫機構で、後者は二億年前に哺乳類が獲得した新しい免疫機構です。

吸血ダニの場合、吸血する際に酵素を注入しますが、これに対するIgE抗体の免疫ができている人の血を吸うと、ダニが抗体の攻撃を受けて死んでしまいます。寄生虫に対しても、このような形で有効であるらしい。この酵素と似ているがために、花粉に対しても反応してしまうことが、アレルギーという悲劇の引き金になります。

2種類の免疫機構の配分、いわば陸軍と海軍の兵隊の人員構成は、一歳までの生活環境で決まるらしい。細菌やウイルスが多い環境で育てば細胞型免疫が強化される。吸血ダニや寄生虫が多い環境に育てばIgE型免疫が強化される。

昭和30年以降に育った人たちからアレルギーの人が増えているのは、町中から家畜小屋が減ったからではないか?ということでした。赤ちゃんに細胞型免疫を強化させる(IgE型免疫を弱める)物質、それがエンドトキシンというわけです。

エンドトキシンは細菌の細胞壁を構成する成分で、細菌の死などによって細胞壁が壊れてはじめて放出されるそうです。以前は、家畜の糞に含まれる大腸菌などが放出していたのでしょう。

私もアレルギー体質(花粉症)です。小さい時に家畜小屋で遊ぶことはありましたが、流石に乳児のころブタ小屋に行くことは無かった。

ペットを飼えばいいのか?ということですが、糞尿の処理をしっかりしなければ別でしょうが、ペットのダニやフケがIgE型免疫を増やすことの方が多いようです。

ペットよりは、子どもの方が有効らしい。兄弟が多いと下の子ほどアレルギー体質になりにくいそうです。尤もこの傾向が顕著に見られるのは第4子あたりからのようですが。少子化もアレルギーの原因のひとつと言えそうです。

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NHK「病の起源〜読字障害」(10月12日放送分)を見ました。

この「病の起源」シリーズは、もっと専門的な内容が知りたいと思うことが多々ありますが、一応興味深く拝見しています。

操体法の開発者橋本敬三先生は「人間の体の設計にミスはない」という考え方でしたが、ワタクシ的にはNGです。「病…」シリーズは、人間の進化が病気の原因になっているというコンセプトなので、ワタクシ的にOKなのです。文字なんか発明したから読字障害ができたんだ!というのは屁理屈っぽいけど、尤もな話です。

目で見た字を音に変え、意味に変える。五感で得た情報を総合する39野と40野が普通と違うと読字障害になるらしい、とのこと。この39野と40野は人類が石器を使うようになって発達したのではないかという説、興味深かったです。

ただ、読字障害の人は三次元空間を認識する能力が長けていて、ピカソ(芸術家),ヘンリー・フォード(自動車王),ウォルト・ディズニー(映画制作者),グラハム・ベル(電話を普及させた人)もそうだったらしい。病気と才能が紙一重というのは意味深ですね。

私の身近でも、読字障害ではないのですが、言葉が遅い子どもは少なくありません。しかしながら、「障害」というレッテルを貼ってしまっていいのか?その裏側に隠されている「才能」を見つける努力をしてあげているのか?とても難しい問題なのですね。

目の不自由な方が、視覚以外の部分で(触覚に限らず音感とか記憶とかで)、非常に優れた能力を示す話もよく聞きます。障害が契機となって別の能力を開花させることがある。障害と才能は裏表の関係?

病も才能の裏返し…としたら、やっぱり人間の設計にミスはないのか???

《つづく》
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