昔の人の名前には、〇助さんというのが多かったようです。佐助さんの場合は、「佐」という字にも「助ける」という意味がありますから、「人の助けになって欲しい」という願いが二重に込められています。

輔とか介は、最近もよく人名に使われているようですが、「助ける」という意味があることは余り自覚されていないのではないでしょうか?

明治期に書かれた文章だったと思いますが、「客体的」という言葉を見つけて「おやっ」と思いました。とても新鮮な感じでした。

私たちは、お客様のようにしていることは消極的で悪いことと教えられ、主体的に生きることを勧められました。

主体的と利己的は同義語ではありませんが、ひとつの生き方の表と裏の捉え方のような気がします。

客体的な生き方を時代が指向しなくなり、利他的な生き方も望まれなくなり、助さんもいなくなったのではないか?そんなふうに思いました。

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