トトガノート

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Tag:八正道

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「釈尊の生涯」(春秋社)
「10.成道後の坐禅思惟」の後半を読みました。

縁起関係はマイナスの面(苦悩とその原因理由)とプラスの面(浄福とその原因理由)があります。

十二縁起を「無明によって行あり…生によって老死愁悲苦憂悩生ず」というように順方向にたどる関係が苦悩の生起するマイナスの面で、流転縁起といいます。無明や業のために流転輪廻して、苦悩を受ける場合です。四諦では、苦とその原因理由としての集とが、これにあたります。

「無明の滅ゆえに行の滅あり…生の滅ゆえに老死愁悲苦憂悩滅す」というように逆方向にたどる関係が苦悩の滅するプラスの面で、還滅縁起といいます。輪廻を断じ苦を滅して、理想の状態に還る場合です。四諦では、滅(理想)とそれへの手段方法としての道とが、これにあたります。

転法輪経で説かれている四諦説は…

苦:生は苦である。老は苦である。病は苦である。憎む者と会うのは苦である。愛する者と別れるのは苦である。求めて得ないのは苦である。要するに執着による身心環境は苦である。

集:性的な官能の欲、幸福な世界に生まれたいという欲、虚無の状態を願う欲、など。これらは輪廻的存在を継起させ、いたずらな喜びやむさぼりを伴い、いたるところで満足を得ようとする誤った欲求である。

滅:上記の誤った欲求を残りなく滅し捨て去り、それを解脱して無執着となること。

道:八正道

《以下引用》
われわれは種々の誤った欲求をもち、それがけっして十分に満足されないところから、あるいは満足されたとしても、誤った行為となって悪い結果を招くことから、苦悩を受けるのである。ゆえに苦悩を受けないためには、誤った欲求を除くようにしなければならない。…心の病気である苦悩を滅するためにも、苦の直接原因としての誤った考えや誤った欲求を除くだけでは不十分であって、その精神生活全体を誤りない健全なものに向上発展させなければ、理想を達成することはできないのである。この意味での身心の全体的な向上発展を計り、人格を完成させていくために八正道という種々の修行の方法が要求される。
《引用終わり》

《つづく》

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「仏教入門」(東京大学出版会版)
「六章 悟りへの道」の後半を読みました。

今回は三学(戒・定・慧)について。前回の八正道は、戒を保ち、禅定を実践して、智慧を得ることに要約され、これが三学にほかなりません。「学」は学ぶというよりも、修行の意に近く、三学は修行道の全体の枠組みとしてしばしば用いられます。

(1)戒
・行為上の諸規範。
・他から強制されるものではなく、自発的に守って身につけなければならない。
・最も基本的なものは、不殺生、不偸盗、不婬、不妄語、不飲酒の五戒。
・大乗仏教では、十善業道(不殺生不偸盗不邪淫不妄語不両舌不悪口不綺語不貪欲不瞋恚不邪見

(2)定
・心を統一し、安定させること。音写して「三昧」「三摩地」と言う。
・心が静止するという意味で「止」(舎摩他)とも言う。
・具体的方法は「禅」と呼ばれる瞑想法が主なので、「禅定」とも言う。
・禅(静慮)は、仏教の教えるさまざまな教理を静かに慮る。これを「観」という。
・禅定は日常生活において心をコントロールすることである。仏典では心の状態を定心と散心にわける。散心は通常の状態をいう。禅定に熟達すると、容易に散心から定心にかわり、また散心にもどる。ブッダはつねに禅定に入っては、その階梯を容易に上下する。そして出定したあとで弟子たちに説法する。修行者もまた同じような訓練をうけるのである。
・その階梯にあたる九次第定(四禅、四無色定、滅尽定)についても、この章にまとめてあります。

(3)慧
・「般若」、いわゆる智慧。悟りに導く知恵。苦の滅=涅槃に導く手段としての知。
・出発点は仏の教えの聴聞、その法を受け入れて、自ら心の中に思いうかべて反芻して正しく知り、その教えに従って実践修行して、その知を深め、最後に悟りに達する。
・入門の初めから悟りにいたるまで段階に応じてはたらくので、聞慧、思慧、修慧に分けられる。「定」の内容として示される観法は修慧にあたる。
・仏と言えども、衆生を相手に法を説いているときは、通常通りの分別の世界にいる。つまり、知るはたらき(主観、能知)と知られる対象(客観、所知)に分かれる。しかし、凡夫のような疑惑、迷い、曖昧さ、不正確さ、対象に対する執着はない。

小乗の利他行:四無量心と四摂法

四無量心
1.「慈」他人に楽を与えること
2.「悲」他人の苦を除くこと
3.「喜」他人の楽を喜ぶこと
4.「捨」喜憂・苦楽を超越した平らかな心

四摂法:衆生を済度摂受する四種の徳行
1.「布施」ひとに慈しみの心をもって接し、財物や教えをよく施す
2.「愛語」ひとに接するに、つねに温顔とやさしい言葉をもってする
3.「利行」つねに他人のために利益となることを行う
4.「同事」自他の区別をなくし、他人と一心同体となって協力する

大乗の菩薩行:六波羅蜜
波羅蜜とは最高完全なる状態の意で、それぞれの徳目の完成ということ。
1.「布施」:在家の場合は財施、出家者は法施。菩薩は衆生に無畏を施すべき。
2.「持戒」:三帰依(仏法僧)と十戒。
3.「忍辱」:忍耐心。苦難に耐えること。忍には、法を真実として受け入れる意もある。
4.「精進」:善を進め悪を止める努力。他の五波羅蜜すべてにかかわる積極的態度。
5.「禅定」:空・無相・無願の三解脱門を観ずる三昧。
6.「般若」:大乗の悟り。真理(真如)と一体となる。「五蘊は〔自性として〕皆空であると照見する」こと。

華厳経では、般若波羅蜜のはたらきの内容をひらいて4項を加え、十波羅蜜が説かれている。
7.「方便」:他人を救済する手段ということで、慈悲にもとづく。
8.「願」:衆生を済度しようとする誓願。
9.「力」:衆生を救う実行力。仏の十力。
10.「智」:以上の諸力の根底にある、世間、衆生のすべてのことを知る智。

《つづく》

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「仏教入門」(東京大学出版会版)
「六章 悟りへの道」の前半を読みました。

今回は八正道について。

(1)正見:正しい見かた
四諦を観ずること。

(2)正思:正しい心の持ち方
出離を願い、瞋(いか)りや嫌悪を持たず、貪着をもたない。

(3)正語:正しい言葉
うそ、中傷(離間)、毀謗(麁害)、いやしい言葉(雑穢)を語らないこと。

(4)正業:正しい行為
殺生、盗み、淫欲の三種の行為をしないこと。

(5)正命:正しい生活
種々の邪な生活法より離れること。

(6)正精進:正しい努力
生じた悪を断ち、未生の悪を生じないように勤め、未来の善を生ぜしめ、生じた善を増大させるように勤める〔四正勤〕。

(7)正念:正しい憶念
この身は不浄であり、感覚(受)は苦であり、心は無常であり、諸法は無我であると観ずること(身受心法の四念処)。それによって、身は清らかで、人生は楽しく、心は常に変わらず、我はあると思う間違った見方(四顛倒)を無くす。

(8)正定:正しい禅定
四段階の瞑想〔四禅〕。

(1)四諦の教えを理解して、(2)〜(4)心と言葉と行い(身口意の三業)を正しく保ち、(5)規則正しい生活を送り、(6)悪を防ぎ、善を生ずべく努力を続けながら、(7)我々の真実の姿を直視、憶念し、(8)心の安定に向けて努める、ということ。

(2)〜(5)は総じて正しい生活態度であり、「戒」に相当する。(6)〜(8)は総じて仏教の具体的実践方法(四正勤・四念処・四禅)で、「禅」の一語に帰する。そこには一貫して智慧のはたらきも要求される。禅定と智慧が並行して、釣り合いが取れているのが仏教の理想である(止観双運、定慧均等)。

三学と言われる「戒」「定」「慧」については、次回のお楽しみ…

《つづく》

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