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怒るな!ということです。最近、キレる人が増えています。カルシウムが不足しているからとか、教育がどうだとか、ストレスがどうだとか、いろいろ説明されていますが、栄養の偏りだけではないと思うし、年齢に関係なくキレやすくなっているから教育のせいでもないし、ストレスのせいっていうのは当たり前じゃないでしょうか。

…そういうハード(外部環境)の問題ではなくて、ハートの問題じゃないかな…

みんな人間が薄っぺらになったからじゃないかな。とにかく自分の立場を主張するのが最優先で、相手の立場を考えたり、自分を客観視してみたり、という面倒なことをしなくなったような気がする。「取りあえず自分の正当性が主張できればいいや」というような気持ち。これは、自分の反省でもあるんですけど。

私が子供のころは「短気は損気」と親に言われて、癇癪を起すたびにからかわれました。だから、怒ることは恥ずかしいことという感覚がどこかにあります。ところが、最近は私もキレやすくなっておりました。これではいけない!と思ったのが、仏教を勉強してみたいと考えた理由のひとつです。

「私憤」と「公憤」という区別があります。育児の場面では、「怒る」と「叱る」という区別が常に問われます。自分の怒りをなかなかきれいに分別(ぶんべつ)できないことが多いですけど、基本的には前者がバツで後者がマルということでしょう。後者の怒りでキレるということは少ない。

ただ、公憤ならいいのか?と言われれば、必ずしもYesではないのが難しいところです。みんなのために正義を貫こうとする行為が戦争だというのが私の持論ですから。大東亜共栄圏はアジア民族のためだったでしょうし、ベルサイユ体制打破はドイツ国民のためだったでしょうから。もちろん単なる大義名分だったかもしれませんが、それを正義と信じて熱狂した国民が少なからずいたことは間違いない。

不動明王は一般大衆を叱りつける存在のようです。「するな!」と戒められている怒りの感情を露わにしたそのお姿は、非常に心惹かれるものがあります。と共に、「てめえ、キレるんじゃねえぞ」と睨まれているようでもあります。

《つづく》