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ドラッカーが流行っているそうです。クローズアップ現代では、「人はコストではなく資産である」、「組織は人を幸せにするべきだ」といったドラッカーの言葉が紹介されていました。

ドラッカーの名前は聞いたことがありましたが、著書を読んだこともないし、どんな考えの持ち主なのかも分かりませんでした。糸井重里さんもファンだそうで、いいコメントをされていました。

その番組を見ただけの私がドラッカーについて語るというのはとっても無謀なのですが…新しさを感じなかった。

ドラッカーを仕事に生かしてうまくいった!という経営者が紹介されていました。自分の部下が思い通りに動いてくれない、という不満を持ち続けていた経営者。「人はコストではなく資産である」という考え方を取り入れて、部下一人一人の長所に着目、それを褒めてあげたり、それを生かせるポストに異動したり、という改善を行ったら、職場全体の雰囲気が明るくなり成績も良くなった…という話。

いい話だし、なるほどと思うのだが、新しさは感じない…

「人はコストではなく資産である」と言われて、最初に思い出したのが武田信玄の言葉。「人は城、人は石垣、人は堀」と唱えて、家臣に重きをおき、堅固な城は築きませんでした。

人の長所を生かして人事を再構成した件では、法隆寺建造のため千三百年前の飛鳥時代から口伝された言葉「塔組みは樹のくせ組み」を思い出しました。宮大工の西岡常一らが著書で紹介しています。

部下が自分の通りに動かないと言うのは、大工が、山から切ってきた樹が真っすぐでないから使えないと言うのと同じこと。でも、実は真っすぐな樹は弱いのだそうで、曲がった方向を考えてその強みを生かすように組み上げていくのが塔組みの要諦なのだそうです。

「樹」を「人」と読み、「くせ組み」をすると、先ほどの経営者と同じになります。ドラッカーは、日本の心を唱えていることにならないか?

「くせ」を「煩悩」と読めば、仏教になります。建てているのが法隆寺ですから、仏教由来の知恵なのかもしれません。これをうまくまとめているのが理趣経百字偈だと思います。尤も、法隆寺の時代に理趣経は伝わっていませんから、他の経典を基にしているとは思いますけど。

となると、ドラッカーは仏の知恵を唱えていることにはならないか?