ある御客様から聞いた話です。この方は健康に関する講演会に行って来たそうなのですが、講演の最後の質疑応答で「体脂肪率が出る体重計で、しゃがんで測ったら体脂肪率が下がったのですが、どうしてですか?」という質問が出たそうです。講師の先生の答えは「メーカーに聞いて下さい」ということだったらしいのですが、講演会から帰って来て試してみたら、やはり体脂肪率が2%くらい下がったそうです。私も試してみましたら、なんと10%も下がりました!

 この理由、おおよそ検討はついていたのですが、NHK「きょうの健康」テキスト(2004年8月号)に書いてありました。現在販売されている家庭用体脂肪計は、体全体の電気抵抗を測定して体脂肪率を推定しています。したがって、体の電気抵抗が変化すると測定値も変わってしまうのです。手や足を曲げても電気抵抗は変わりますから、手足は伸ばした状態で測らなければいけません。

 他にも体脂肪率が下がる(電気が流れやすくなる)要因としては、
・下肢への体液の移動
・運動による体液の移動
・食事による体水分の増加
・運動,入浴,食事による体温上昇
などがあるそうです。

 一方、体脂肪率が上がる(電気が流れにくくなる)要因としては、
・就寝
・運動による発汗,脱水
・サウナ,入浴による発汗,脱水
・アルコール飲料摂取による発汗,脱水
などがあるそうです。

 とにかく、あくまでも推定値ですから、同じ条件で測定し、長い期間の変化の動向を見て、健康管理に役立てるべきもののようです。