トトガノート

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Category:★鍼灸治療室トガシ > 股関節

【動き】
・屈曲:〔可動域〕膝関節伸展位:自動的に90°,他動的には120°。膝関節屈曲位:自動的に120°,他動的には140°。
〔制限因子〕膝関節伸展位:ハムストリングスの緊張。膝関節屈曲位:大腿前面の腹部体幹への接触。

・伸展:〔可動域〕膝関節伸展位:20°。膝関節屈曲位:10°(自動的。ハムストリングスの仕事能が膝関節屈曲に費やされるため)。
〔制限因子〕腸骨大腿靭帯と股関節屈筋群の緊張。

・内転:〔可動域〕20°。
〔制限因子〕対側下肢の接触。股関節屈曲位では坐骨大腿靭帯の緊張(膝を組む:股関節屈曲位では全ての靭帯が弛緩するため、これに内転が加わると骨の接合状態が最も弱くなる)。

・外転:〔可動域〕45°。
〔制限因子〕腸骨大腿靭帯,恥骨大腿靭帯,内転筋群の緊張。

・内旋:〔可動域〕45°(股関節伸展位)。屈曲位では靭帯が弛緩するので大きくなる。
〔制限因子〕外旋筋群の緊張。坐骨大腿靭帯(股関節屈曲位),腸骨大腿靭帯(股関節伸展位)。

・外旋:〔可動域〕45°(股関節伸展位)。屈曲位では靭帯が弛緩するので大きくなる。
〔制限因子〕内旋筋群の緊張。腸骨大腿靭帯。

腸腰筋:屈曲●
縫工筋:屈曲▲ 外転▲ 外旋▲ 膝関節▲屈曲▲内旋
大腿直筋:屈曲● 外転▲ 膝関節●伸展
恥骨筋:屈曲● 内転● 外旋▲
大腿筋膜張筋:屈曲● 外転● 膝関節▲屈曲●伸展▲外旋
大殿筋:伸展● 外転▲ 内転▲ 外旋●
大腿二頭筋:伸展● 外旋▲ 膝関節●屈曲●外旋(短頭のみ)。外側ハムストリングス
半腱様筋:伸展● 内旋▲ 膝関節●屈曲●内旋。内側ハムストリングス
半膜様筋:伸展● 内旋▲ 膝関節●屈曲●内旋。内側ハムストリングス
中殿筋:屈曲▲ 伸展▲ 外転● 外旋▲ 内旋▲
小殿筋:屈曲▲ 伸展▲ 外転▲ 外旋▲ 内旋●
薄筋:屈曲▲ 内転● 内旋▲ 膝関節▲屈曲▲内旋
長内転筋:屈曲▲ 内転● 外旋▲
短内転筋:屈曲▲ 内転● 外旋▲
大内転筋:屈曲▲ 伸展▲ 内転● 外旋▲ 内旋▲
深層外旋6筋:外旋●
腸骨大腿靭帯(上):屈曲− 伸展+ 外転− 内転++ 外旋+ 内旋−
腸骨大腿靭帯(下):屈曲− 伸展++ 外転+ 内転+ 外旋+ 内旋−
恥骨大腿靭帯:屈曲− 伸展+ 外転++ 内転− 外旋+ 内旋−
坐骨大腿靭帯:屈曲− 伸展+ 外転+ 内転− 外旋− 内旋+
大腿骨頭靭帯:屈曲− 伸展− 外転− 内転+ 外旋− 内旋−

・腸腰筋:腸骨筋大腰筋小腰筋
・深層外旋6筋:外閉鎖筋内閉鎖筋上双子筋下双子筋大腿方形筋梨状筋

【靭帯】
・腸骨大腿靭帯(Y靭帯):下前腸骨棘から扇状に広がり、転子間につく。中央部分は薄くて比較的弱いが、上下部は強い(人体で最強)。
・恥骨大腿靭帯:恥骨〜小転子。股関節前下方で、関節前面を補強。
・坐骨大腿靭帯:関節窩縁の坐骨部から起こり、輪帯や大転子内側につく。
・大腿骨頭靭帯:寛骨臼窩〜大腿骨頭窩。約3cm。45kgの張力にも耐える。大腿骨頭への血液の供給経路。骨頭固定の力学的機能は殆ど無い。脱臼時、骨頭の偏位を防ぐ。
・輪帯:関節窩上縁から二分して大腿骨頭を取り巻く。関節包内面に密着する。関節包の過度の伸展を制限する。
・寛骨臼横靭帯:二分して大腿

【関節包】〜関節唇のすぐ外側から起こり、大腿骨頭頚部を包み、大・小転子近くの解剖頚の縁に付着。

【その他】
・頚体角:120〜130°。新生児150°→3才児145°→成人126〜128°→老人120°。クル病90°。小さい(内反股)ほど大腿骨頚部骨折が起こりやすい。
・前捻角:10〜30°。大きいほど下肢は内旋する。

参考文献1「基礎運動学」
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〈起始〉:仙骨の前面で、上位3つの前仙骨孔の周辺
大殿筋の下
〈停止〉:大腿骨の大転子の近位端

〈作用〉:
股関節●外旋。深層外旋六筋のひとつ(外閉鎖筋内閉鎖筋上双子筋下双子筋大腿方形筋,梨状筋)。

〈神経支配〉:仙骨神経叢〔(L5)〜S1〜S2〕

〈筋連結〉:大殿筋中殿筋小殿筋上双子筋

〈触察(1)〉:
・補助線1は上後腸骨棘と尾骨の下端を結ぶ線。
・補助線2は補助線1の中点と大転子の近位端を結ぶ線。梨状筋と上双子筋の境に相当する。
・補助線3上後腸骨棘と大転子の近位端を結ぶ線。梨状筋と中殿筋の境に相当する。
・梨状筋は、仙骨の外側縁より外側方で、補助線2と補助線3に挟まれる三角形の領域に存在する。大殿筋の奥にある1〜2横指幅の硬い筋腹。

〈触察(2)〉:
・補助線4は下後腸骨棘と大転子の近位端を結ぶ線。梨状筋の位置に相当するので、腸骨や大腿骨に圧迫して触察する。

〈関連痛領域〉
・殿部全体。特に仙骨の外側縁と殿部の下外側面(★腰兪★小腸兪★膀胱兪★中膂兪★白環兪★上りょう★次りょう★中りょう★下りょう★会陽★承扶★胞膏★秩辺)。
・大腿後部(★殷門)。
・坐骨神経絞扼により、脚の後部から足まで全体、ならびに腰部、股関節、鼠径部、会陰部、および直腸にかけて。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:坐骨の坐骨結節
〈・〉:大殿筋の下
〈停止〉:大腿骨の大転子の遠位部と転子間稜

〈作用〉:
股関節●外旋。深層外旋六筋のひとつ(外閉鎖筋内閉鎖筋上双子筋下双子筋,大腿方形筋,梨状筋)。

〈神経支配〉:仙骨神経叢〔L4〜S1〜(S2)〕
〈筋連結〉:外閉鎖筋大殿筋大内転筋外側広筋

〈触察〉:
・補助線2:坐骨結節の後端と大転子の近位端から3横指尾方の部位を結ぶ線。大腿方形筋の筋腹の位置に相当する。
・補助線2の外側1/2の領域を指標にして指を押し込み、頭尾方向に動かすと、大腿方形筋の筋腹が触知される。坐骨または大腿骨に向かって圧迫する。

〈関連痛領域〉
外閉鎖筋とともに、大転子下部のすぐ内側。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:坐骨の坐骨結節
〈・〉:大殿筋の下
〈停止〉:内閉鎖筋の腱

〈作用〉:
股関節●外旋。深層外旋六筋のひとつ(外閉鎖筋内閉鎖筋上双子筋,下双子筋,大腿方形筋梨状筋)。

〈神経支配〉:仙骨神経叢〔L4〜S1〜(S2)〕
〈筋連結〉:内閉鎖筋

〈触察〉:
・補助線1:尾骨の下端と、大転子の近位端から1横指尾方の部位を結ぶ線。内閉鎖筋上双子筋,下双子筋の筋腹の位置に相当する。
・補助線1の外側1/2の領域を指標にして指を押し込み、頭尾方向に動かすと、3筋の筋腹が一塊で触知される。
・その筋腹の中央部を内外側方向に走行する約1cm幅の腱が内閉鎖筋の停止腱。これに接して頭方の筋腹が上双子筋、尾方の筋腹が下双子筋。

〈関連痛領域〉
・該当なし。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:坐骨の坐骨棘
〈・〉:大殿筋の下
〈停止〉:内閉鎖筋の腱


〈作用〉:股関節●外旋。深層外旋六筋のひとつ(外閉鎖筋内閉鎖筋,上双子筋,下双子筋大腿方形筋梨状筋)。
〈神経支配〉:仙骨神経叢〔L5〜S2〜(S3)〕
〈筋連結〉:梨状筋内閉鎖筋

〈触察〉:
・補助線1:尾骨の下端と、大転子の近位端から1横指尾方の部位を結ぶ線。内閉鎖筋,上双子筋,下双子筋の筋腹の位置に相当する。
・補助線1の外側1/2の領域を指標にして指を押し込み、頭尾方向に動かすと、3筋の筋腹が一塊で触知される。
・その筋腹の中央部を内外側方向に走行する約1cm幅の腱が内閉鎖筋の停止腱。これに接して頭方の筋腹が上双子筋、尾方の筋腹が下双子筋

〈関連痛領域〉
・該当なし。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:寛骨の内面で、閉鎖膜とその周り
〈・〉:大殿筋の下
〈停止〉:大腿骨の転子窩


〈作用〉:股関節●外旋。深層外旋六筋のひとつ(外閉鎖筋,内閉鎖筋,上双子筋下双子筋大腿方形筋梨状筋)。
〈神経支配〉:仙骨神経叢〔L5〜S2〜(S3)〕

〈筋連結〉:外閉鎖筋上双子筋,下双子筋

〈触察〉:
・補助線1:尾骨の下端と、大転子の近位端から1横指尾方の部位を結ぶ線。内閉鎖筋,上双子筋下双子筋の筋腹の位置に相当する。
・補助線1の外側1/2の領域を指標にして指を押し込み、頭尾方向に動かすと、3筋の筋腹が一塊で触知される。
・その筋腹の中央部を内外側方向に走行する約1cm幅の腱が内閉鎖筋の停止腱。これに接して頭方の筋腹が上双子筋、尾方の筋腹が下双子筋

〈関連痛領域〉
・該当なし。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:寛骨の外面で閉鎖孔縁と閉鎖膜
〈・〉:大殿筋の下
〈停止〉:大腿骨の転子窩

〈作用〉:股関節●外旋。深層外旋六筋のひとつ(外閉鎖筋,内閉鎖筋上双子筋下双子筋大腿方形筋梨状筋)。
〈神経支配〉:閉鎖神経〔L3〜L4〕
〈筋連結〉:内閉鎖筋大腿方形筋,小内転筋

〈触察〉:
・停止付近:下双子筋と大腿方形筋の間に指を押し込み触察。但し、困難。

〈関連痛領域〉
・該当なし。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:第12胸椎〜第1腰椎の椎体の外側面
〈停止〉:腸骨筋膜から腸恥隆起

〈作用〉:腸骨筋膜を張り、腰椎を外側方に引く。(股関節●屈曲?
〈神経支配〉:大腿神経
〈筋連結〉:大腰筋,横隔膜

〈触察〉:
大腰筋と同様に触察する。但し、区別は困難。




〈関連痛領域〉
・該当なし。約40%の人には存在せず、場合によっては片側しか存在しない場合もある。治療上の重要性についての記録はない。(参考文献2)

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:第12胸椎〜第4腰椎の椎体と第1〜第4腰椎の肋骨突起(浅頭),全腰椎の肋骨突起(深頭)
〈・〉:鼡径靭帯・大腿動脈の下の筋裂孔の中で大腿神経の下(★衝門
〈停止〉:大腿骨の小転子

〈作用〉:股関節●屈曲。腰椎を前尾方に引く。
〈神経支配〉:大腿神経〔L1〜L3〜(L4)〕
〈筋連結〉:腰方形筋,横隔膜,腸骨筋小腰筋最長筋腸肋筋

〈触察〉:
・補助線1:胸骨体下縁と鼡径靭帯(上前腸骨棘と恥骨結節を結ぶ線)の中央部を結ぶ線。
・臍より尾方:補助線1を指標にして、腹直筋のすぐ外側方を後方に(腰椎肋骨突起や腸骨に向かって)圧迫する。
・臍より頭方:補助線1を指標にして、後方に(腰椎肋骨突起や椎体の外側面に向かって)圧迫する。
・鼡径部の筋腹:鼡径靭帯の外側1/2の領域の筋腹が腸腰筋で、内側1横指分が大腰筋。この筋腹を確認しながら後尾方に辿り、大腿骨に向かって圧迫する。

〈関連痛領域〉
・腰部内側(★脊中★懸枢★命門★腰陽関★脾兪★胃兪★三焦兪★腎兪★気海兪★大腸兪★意舎★胃倉★肓門★志室)
・上腹部から鼡径部までの腹部
・大腿前面部で鼡径部から膝までの中間(★急脈★気衝★髀関★伏兎★陰市★梁丘★府舎★衝門★箕門★血海★鶴頂)

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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〈起始〉:腸骨の上縁と内面
〈停止〉:大腰筋の前内側面,大腿骨の小転子

〈作用〉:股関節●屈曲
〈神経支配〉:大腿神経〔L1〜L3〜(L4)〕
〈筋連結〉:大腰筋縫工筋大腿直筋内側広筋大腿筋膜張筋,恥骨筋

〈触察〉:
・鼡径靭帯:上前腸骨棘と恥骨結節を結ぶ線を指標に、ひも状に触知される靭帯。
・鼡径部の筋腹:鼡径靭帯の外側1/2の領域の筋腹が腸腰筋で、内側1横指分が大腰筋で、残りの外側部分が腸骨筋。この筋腹を確認しながら、後尾方に辿り、大腿骨に向かって圧迫する。また、頭方に辿り、腸骨の内面に向かって圧迫する。

〈関連痛領域〉
・腰部内側(★脊中★懸枢★命門★腰陽関★脾兪★胃兪★三焦兪★腎兪★気海兪★大腸兪★意舎★胃倉★肓門★志室)
・上腹部から鼡径部までの腹部
・大腿前面部で鼡径部から膝までの中間(★急脈★気衝★髀関★伏兎★陰市★梁丘★府舎★衝門★箕門★血海★鶴頂)

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」
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