トトガノート

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【肩甲胸郭関節の動き】
挙上・下制:〔可動域〕上下方向に10〜12cm。
外転(屈曲)・内転(伸展):〔可動域〕15cm。
上下方回旋:〔可動域〕60°。
※肩関節外転の可動域(180°)=肩甲上腕関節の可動域(120°)+肩甲胸郭関節の可動域(60°)…肩甲上腕リズム(2:1の比率)。
 
【筋肉】
鎖骨下筋:下制●
小胸筋:下制● 外転● 下方回旋● 呼吸▲強制吸息
前鋸筋:外転● 上方回旋●
僧帽筋上部:挙上● 内転▲ 上方回旋●
僧帽筋中部:内転●
僧帽筋下部:下制● 内転▲ 上方回旋●
肩甲挙筋:挙上● 下方回旋▲ 頚部▲側屈 呼吸▲強制吸息
菱形筋:挙上● 内転● 下方回旋●

【胸鎖関節】
・鎖骨が胸骨,第1肋骨と連結する二重関節。鞍関節であるが、関節円板の介在で球関節の機能を持つ。上肢帯と体幹を結ぶ唯一の関節。
・〔靭帯〕前胸鎖靭帯,後胸鎖靭帯,鎖骨間靭帯,肋鎖靭帯。
・鎖骨末端は、上方10cm,下方3cm,前方10cm,後方3cmの可動性(基本肢位を基準とする)。
・鎖骨の軸旋範囲は、30°。
・運動制限因子は、下方は第1肋骨,前後方向は靭帯の緊張。

【肩鎖関節】
・肩峰と鎖骨を結ぶ平面関節。不完全な関節円板を有する。。
・〔靭帯〕烏口肩峰靭帯,烏口鎖骨靭帯(円錐靭帯,菱形靭帯),肩鎖靭帯。
・回旋範囲は、30°。(胸鎖関節の30°と合わせて、肩甲骨は体幹に対して60°の回旋可動性を持つ)
・回旋制限因子は、烏口鎖骨靭帯の緊張。

【肩関節】
・肩甲骨関節窩と上腕骨頭との間の多軸性の球関節。上腕骨頭が関節窩の3倍もあるため、骨性構造の安定性は低い。
〔靭帯〕烏口上腕靭帯,関節上腕靭帯,烏口肩峰靭帯。

【その他】
・肩甲骨は、前額面に対して30°,肩甲骨と鎖骨は60°の角度をなす。

参考文献1「基礎運動学」

〈起始〉:(小菱形筋)第6〜第7頚椎の棘突起の項靭帯(大菱形筋)第1〜第4胸椎の棘突起と棘間靭帯
〈・〉:僧帽筋の下,上後鋸筋の上。★定喘★大杼★風門★肺兪★厥陰兪★心兪★督兪★附分★魄戸★膏肓★神堂★いき
〈停止〉:(小)肩甲骨の内側縁で大菱形筋の停止の頭方(大)肩甲骨の内側縁の下2/3の領域

〈作用〉:肩甲骨●挙上●内転●下方回旋
〈神経支配〉:肩甲背神経〔(C4)〜C5〕

〈筋連結〉:
小菱形筋:大菱形筋,僧帽筋前鋸筋上後鋸筋肩甲挙筋
大菱形筋:小菱形筋,僧帽筋前鋸筋

〈触察〉:
・補助線1:第6頚椎棘突起と、肩甲棘三角の上端とを結ぶ線。
・補助線2:第7頚椎と第1胸椎の棘突起の中点と、肩甲棘三角の下端とを結ぶ線。
・小菱形筋:補助線1と2に挟まれる領域。補助線に直交する方向に指を動かすと、1横指幅の硬い筋腹に触れる。停止付近の筋腹が厚い。
・補助線3:肩甲骨下角と、第4胸椎棘突起とを結ぶ線。
・大菱形筋:補助線2と3に挟まれる領域。補助線に直交する方向に指を動かすと、1横指幅の硬い筋腹に触れる。停止付近の筋腹が厚い。手を腰の後ろに回し、腰から自動的に離させると、筋腹が膨隆する。

〈関連痛領域〉
・肩甲骨の内側縁に沿って、肩甲骨上角の上。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」

〈起始〉:第1〜第8(9)肋骨,第1第2肋骨間の腱弓
〈・〉:★大包★淵腋★輒筋
〈停止〉:肩甲骨の上角,内側縁,下角

〈作用〉:肩甲骨●外転●上方回旋
肩甲骨を固定すると、肋骨を外側頭方に引く。上肢の運動のとき、肩甲骨の固定筋として働く。
〈神経支配〉:長胸神経〔C5〜C7〜(C8)〕
〈筋連結〉:小菱形筋,大菱形筋肩甲挙筋外腹斜筋

〈触察〉:
・補助線1:腋窩線と第9肋骨が交わる点と、肩甲骨の下角を結ぶ線。前鋸筋の後下縁に相当。
・肩甲骨下角に終わる筋腹:下角を軸に、補助線1を第4肋骨まで回転させて描いた扇状の領域に存在する。胸郭に向かって圧迫して触察。広背筋の深層。
・肩甲骨内側縁に終わる筋腹:腋窩中央に指を置く。前方は小胸筋の起始まで、頭方は第1肋骨まで、後方は肩甲骨内側縁まで、の領域を胸郭に向かって圧迫して触察。発達した者は、抵抗に対し肩甲骨を前方に押し出させると、起始付近の鋸歯状の筋腹が視察できる。
・前鋸筋上縁付近の筋腹:肩甲骨の上角のすぐ前方に指を置き、ここから前外側方に走行する前鋸筋上縁付近の筋腹を、肋骨または肩甲骨上角に向かって圧迫し触察する。

〈関連痛領域〉
・鎖骨に沿って外方へ、肩と上腕の正面、前腕の橈側に沿って母指と示指と中指まで。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」

〈起始〉:第1肋骨と第1肋軟骨の境付近の前上面
〈・〉:大胸筋の深層(★気戸★兪府
〈停止〉:鎖骨の下面

〈作用〉:肩甲骨●下制
〈神経支配〉:鎖骨下筋神経〔C5〜C6〕

〈触察〉:
・鎖骨と第1肋骨(鎖骨の内側部のすぐ尾方に隣接する肋骨)の間に指を置き、後外側頭方に走行する筋腹を、鎖骨または第1肋骨に圧迫して触察。
・筋腹の多くが鎖骨の後尾方に位置するが、浅層を大胸筋が覆うため、触察しにくい。

〈関連痛領域〉
・鎖骨に沿って外方へ、肩と上腕の正面、前腕の橈側に沿って母指と示指と中指まで。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」

〈起始〉:後頭骨の上と外後頭隆起,項靭帯,第7頚椎〜第12胸椎の棘突起と棘上靭帯
〈・〉:半棘筋頭板状筋★天柱),肩甲挙筋★肩中兪★肩外兪),菱形筋(★定喘★大杼★風門★肺兪★厥陰兪★心兪★督兪★附分★魄戸★膏肓★神堂),広背筋★肝兪),棘上筋★曲垣★秉風★巨骨),★膈兪★肩井★天りょう
〈停止〉:肩甲骨の肩甲棘と肩峰,鎖骨の外側1/3の領域

〈作用〉:
【上部】肩甲骨●挙上▲内転●上方回旋
【中部】肩甲骨●内転
【下部】肩甲骨●下制▲内転●上方回旋
呼吸▲強制吸息

〈神経支配〉:副神経の外枝,頚神経叢の筋枝〔(C2)〜C4〕
〈筋連結〉:菱形筋上後鋸筋
三角筋

〈触察〉:
・補助線1:外後頭隆起から2横指外側方の部位と、鎖骨の外側1/3の部位を弓状に結ぶ線。下行部の外側上縁に相当する。
・補助線2:肩甲棘の内側端から2横指外側方の部位と、第12胸椎棘突起を結ぶ線。上行部の外側下縁に相当する。
・僧帽筋:補助線1,2,鎖骨の外側1/3の領域,肩峰,肩甲棘および後正中線に囲まれる領域に存在する。

〈関連痛領域〉
【上部→】首から乳様突起、耳から側頭部にかけて。下顎角。
【中部(特に肩峰近くの外端)→】腕(近位と肘下部分)の外側。
【中部・下部→】上背部を越えて頭蓋底の後頭部、左右肩甲骨間。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」

〈起始〉:第2(3)〜第5肋骨の前面
〈・〉:大胸筋の下(★中府★庫房★屋翳★膺窓★乳中),大胸筋の下で肋間筋の上(★天池)
〈停止〉:肩甲骨の烏口突起

〈作用〉:
肩甲骨●下制●外転●下方回旋
呼吸▲強制吸息
肩甲骨を固定すると、第2〜第5肋骨を引き上げる。

〈神経支配〉:内側胸筋神経〔(C6)〜C7〜C8〜(T1)〕

〈筋連結〉:烏口腕筋,内肋間筋

〈触察〉:
・補助線1:烏口突起と、第2肋骨の内側端から3横指外側方の部位とを結ぶ線。
・補助線2:烏口突起と、第5肋骨の腹側投影幅の外側1/4の点(乳頭のやや外側)とを結ぶ線。
・補助線1と2の間に存在する筋腹。上肢を屈曲させておくと触察しやすい。
・座位で手を腰の後ろに回し、これを腰から自動的に離させると、筋腹が膨隆する。



〈手技〉:
・背臥位、腋窩から大胸筋の下に手を入れて、四指で圧迫。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」

〈起始〉:第1〜第4(5)頚椎横突起の後結節→胸鎖乳突筋の下→中斜角筋の後方→僧帽筋の下(★肩中兪(C7T1棘突起間の高さ)★肩外兪(T1T2棘突起間の高さ)
〈停止〉:肩甲骨の内側縁の上1/3の領域
〈作用〉:頚部▲側屈肩甲骨●挙上▲下方回旋呼吸▲強制吸息
〈神経支配〉:肩甲背神経〔C3〜C5〕
〈筋連結〉:頚板状筋,前鋸筋,小菱形筋

〈触察〉:
停止付近:肩甲骨上角のすぐ内側方に指を置き、胸郭に向かって圧迫しながら指を内外側方向に動かす。頭尾方向に走る2横指ほどの幅の筋腹。第1肋骨付近では前後方向に感じることがある。
起始付近:頚椎横突起を、耳垂の高さから尾方に辿り、第1肋骨に触れるまで触察。

〈関連痛領域〉
・局所的にはこの筋肉上(★肩中兪★肩外兪)、肩甲骨の内側縁に沿って(★大杼★附分★魄戸★膏肓★神堂★いき★膈関)、肩甲骨上部から上腕背部にかけて(★天りょう★肩りょう★肩井★曲垣★秉風★臑兪★肩貞)。

〈手技〉:
・腹臥位、頭側に立ち、頚椎横突起から肩甲骨上角へ母指でストリッピング。
・腹臥位、横側(治療する側と反対側)に立ち、肩甲骨上角から頚椎横突起へ母指でストリッピング。

参考文献1「骨格筋の形と触察法」
参考文献2「クリニカルマッサージ」
参考文献3「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」

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