トトガノート

「鍼灸治療室.トガシ」と「公文式小林教室」と「その他もろもろ」の情報を載せています。

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【きょうの健康7月号から】
◆ジクロフェナクナトリウム+トリアムテレン=急性腎不全
・ジクロフェナクナトリウムは腰痛,神経痛などに用いられる鎮痛薬。
・トリアムテレンは高血圧,心不全などに用いられる利尿薬。

◆ミコナゾール+タクロリムス=腎障害
・ミコナゾールは口腔カンジダ症に用いられる外用薬。
・タクロリムスは関節リウマチ,腎炎などに用いられる免疫抑制薬。

◆イマチニブorフェロジピンorベラパミルorシクロスポリン+グレープフルーツ=強い効果,副作用
・イマチニブは白血病に用いられる。
・フェロジピンは高血圧などに用いられる。
・ベラパミルは不整脈などに用いられる。
・シクロスポリンは移植,ネフローゼなどに用いられる免疫抑制薬。

◆ニューキノロン系抗菌薬+制酸薬=効果が弱くなる
・ニューキノロン系抗菌薬は気管支炎,膀胱炎などに用いられる。
・制酸薬は胃酸を中和する。

◆ワルファリンカリウム+ビタミンK=効果が弱くなる
・ワルファリンカリウムは脳梗塞などに用いられる抗血栓薬。
・ビタミンKを多く含む食品は納豆や緑黄色野菜など。
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【きょうの健康6月号から】
・胆石を持つ人は推定1000万人。以前は中高年女性に多かったが、最近は男女差なしに増加中。
・胆嚢の中で濃縮された胆汁の成分が固まってできると思われる。急激なダイエットや不規則な生活で、食事を抜くと過剰に濃縮されてできやすい。
◆結石の成分による分類
・コレステロール結石:60%を占める。胆汁中のコレステロールが固まった結石。
・黒色結石:30%を占める。胆汁の色素成分ビリルビンが固まった結石。
・ビリルビンカルシウム結石:10%を占める。ビリルビンにカルシウムが結合してできた結石。最近は減少傾向。
◆結石が存在する場所による分類
・胆嚢結石:90%を占める。胆嚢の中。
・総胆管結石:10%を占める。総胆管(胆嚢から十二指腸までの経路)の中。
・肝内胆管:まれ。肝臓の中の胆汁の通り道(胆嚢に至る)。
◆症状
・みぞおちから右肋骨下辺りに起こる激しい痛み(疝痛発作)。食後に起こることが多い。数十分〜2時間程度続く。右背中や肩に放散し、狭心症と間違われることも。
・胆石の詰まった箇所で細菌感染が起こると急性胆嚢炎や急性胆管炎となる。発熱、黄疸、肝機能低下。→抗菌薬や膿を排出させる治療。
・胆石が総胆管の十二指腸への出口に詰まると、胆汁は膵臓に流れ込み急性膵炎が起こることも。→絶食絶飲(点滴にて栄養補給)し、薬物療法。
・鈍痛だったり、痛みを感じない(サイレントストーン)ケースも。大きい胆石が胆嚢の中にとどまっている場合、痛みは起きにくい。
◆検査
・超音波検査:最もよく行われる。90%診断可。
・MRCP(磁気共鳴胆管膵管撮影):MRIで胆管や膵管の中を描く。総胆管結石の発見に効果的。造影剤が不要で患者への負担が少ない。
・CT(コンピュータ断層撮影):肝内結石の発見。胆嚢壁の石灰化(カルシウム沈着)や胆石の石灰化もわかる。
◆治療
・胆嚢結石:胆嚢をまるごと摘出。通常、腹腔鏡下胆嚢摘出術(小さな穴を3〜4か所開けて胆嚢を摘出、3〜4日程度の入院)。腹部手術の経験があり癒着がある場合や、肝硬変がある場合は開腹(10日程度の入院)。
・総胆管結石:内視鏡を口から十二指腸まで挿入し、総胆管の出口を広げて取り出す。見つかった時点ですぐ行うのが一般的。
・肝内結石:開腹手術。肝臓の一部を切除したり、胆道鏡を使って胆石を摘出。複雑な手術となり、患者への負担も大きい。
・経過観察(摘出手術を受けない)場合:年1回程度の検査。脂肪の取り過ぎに注意し、規則正しい食事をする。
・胆石溶解薬、体外から衝撃波を当てて石を砕く治療もある。体への負担は少ないが、効果が手術ほど確実ではなかったり、再発しやすかったり。

【取穴】
・肝内と胆嚢内に複数の結石がある患者の例:右季肋部,胃兪,胃倉,陽陵泉に著明な圧痛。胃兪―胃倉にパルス10分間、陽陵泉に皮内鍼、右肝点(耳)にも皮内鍼。痛み消失。
・第4〜11胸椎の高さのツボ。下肢では、太敦、太衝、三陰交漏谷地機、曲泉、陽陵泉など。
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【きょうの健康7月号から】
・黒質の神経細胞が減少し、脳内の神経伝達物質ドパミンの不足が原因。
・ドパミンは黒質で作られ、線条体に送られて、運動を調節する。
・黒質の神経細胞減少の原因は環境や遺伝的体質など考えられるが、根本的原因は不明。健康な人でも20歳ごろをピークにドパミンの量は加齢とともに減少する。70%程度まで減少すると症状が現れる。150歳頃には皆発症?
・安静時の手足の震え(運動時や何かを持った時には治まる)。
・筋固縮(関節他動時に抵抗がある)
・動作が少なくなり、緩慢になる。
・姿勢反射障害(体のバランスが取りにくく、転倒しやすくなる)
・歩行障害(前傾姿勢での小股歩行やすくみ足)
・自律神経障害(便秘など)
・精神症状(抑うつなど)
・神経内科を受診
・MRIで脳梗塞などとの鑑別
・MIBG心筋シンチグラム(本来は心臓の検査)
・L−DOPAはドパミンに変わって作用し、不足を補う。即効性があり有効だが、ウェアリングオフ現象など副作用もある。
・ドパミンアゴニストはドパミン受容体に結合して作用する。効果が持続するが前者より弱いので、初期に用いたり併用したりする。
・MAO−B阻害薬,COMT阻害薬は、ドパミンやL−DOPAの分解を抑制。
・抗コリン薬は、ドパミンと拮抗関係にあるアセチルコリンを抑制。
・塩酸アマンタジンはドパミンの放出を促す。
・ドロキシドパはノルアドレナリンを増やし、「すくみ足」を改善。
・脳深部刺激療法という手術療法も。ウェアリングオフ現象や不随意運動がなくなる。
・特定疾患(難病)で医療費助成あり。但しヤール重症度3度以上(前屈姿勢,小刻み歩行がみられ、生活に介助が必要な人)

【取穴】
・頭皮鍼で、血中ドーパミン濃度が上昇する(L−DOPA服用者にて調査)
・振戦に対しては低周波置鍼。曲池合谷,足三里三陰交(または下巨虚)に2〜5Hzで筋収縮があるように通電。
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【きょうの健康6月号から】
・中高年の12%が発症、21%が予備軍と推定される。発症するまで5〜10年かかる。
・検査は10時間以上絶食した後に行う。ブドウ糖負荷試験は75gのブドウ糖を溶かした液体を飲む。
・正常型:空腹時血糖値が110mg/dl未満、ブドウ糖負荷2時間後で140mg/dl未満。
・糖尿病型:空腹時血糖値が126mg/dl以上、ブドウ糖負荷2時間後で200mg/dl未満。
・上記以外が予備軍(境界型)。
・ヘモグロビンA1C(過去1〜2か月の血糖の状態がわかる)が5.2%以上で特定保健指導の対象。
・動脈硬化の危険因子、高血圧,脂質異常,高血糖。前2者は薬でのコントロールが容易。
・高血糖状態では血管の細胞から活性酸素が多く産生。血管壁を傷める。
・内臓脂肪型肥満があるとインスリン抵抗性が起きやすい。抵抗性があると多量にインスリンが分泌され、隠れ糖尿病(食後の血糖値だけは低い)になる。過剰なインスリンは中性脂肪の代謝を妨げ、脂肪がたまりやすくなる。また、腎臓のナトリウム吸収に働きかけて血圧を上げる。

【取穴】
・大腸経(特に曲池穴)への置鍼がインスリンの分泌を高める(健常成人のブドウ糖負荷試験で確認)。
任脈中かん穴と関元穴に鍼通電で、インスリン分泌が高まり、抵抗性も改善。
・耳介部肺領域と胃領域に5Hzの鍼通電と皮内鍼留置で、インスリン抵抗性を改善。
・末梢神経障害による四肢の痺れと疼痛(合併症のひとつ)に対して、手三里合谷,足三里豊隆に1.3Hz通電。
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【きょうの健康6月号から】
・発生のメカニズムは未だ不明。
・筋肉自体や筋肉を支配する末梢神経の異常、心因的な影響。
・薬の影響(降圧薬,抗高脂血症薬,ホルモン薬など)。
・腎疾患,心疾患,肝疾患,内分泌疾患,電解質異常などの全身性疾患,腰椎の疾患。
・運動中に生じるのは、水・電解質の代謝異常(脱水)、同一の筋肉の繰り返しの使用、急な運動。
・夜間睡眠中に生じる場合(夜間有痛性筋痙攣)は、多くの場合原因の特定ができず、心配もいらないことが多い。
・予防法は、運動前の準備運動、ふだんから筋肉のストレッチ。水分摂取、ミネラル補給。
・薬は、マラリア治療のキニーネ、ビタミンB合剤、ビタミンE、抗てんかん薬、芍薬甘草湯などを用いるが、確かではない。

【取穴】
腓腹筋の場合は承山前脛骨筋の場合は足三里
長母趾屈筋復溜長趾屈筋三陰交
長母趾伸筋,長趾伸筋解谿
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【きょうの健康5月号から】
・一般にめまいの2/3は耳の病気、一割は脳の病気、他に心理的要因や血圧異常が原因
・三半規管や耳石器の情報を処理するのは脳幹小脳。ここでの出血,梗塞,腫瘍。激しい頭痛,手足が動かない,ろれつが回らない場合は重大。

良性発作性頭位めまい症:三半規管に剥がれ落ちた耳石や老廃物がたまるのが原因。「寝返りを打った時」「寝床から起き上がった時」「靴紐を結ぶため前かがみになった時」「棚の上の物を取ろうとして頭を反らせた時」など、頭を特定の方向に動かした時に起こる。一分程度で治まるが、同じ動作をするとまた起こる。吐き気、嘔吐も伴う。聴力の低下はない。骨粗鬆症などカルシウムが不足すると耳石がはがれやすくなるので、起こりやすい。薬は効果なし。三半規管内の耳石等を耳石器に戻す治療が有効。

メニエール病:三半規管,耳石器,蝸牛の内リンパ液の増加が原因。激しい回転性めまい。難聴と耳鳴りがほぼ同時に起こる。数十分〜半日程度の持続だが、繰り返す。吐き気を伴う。几帳面でストレスをためやすい人、働き盛りの人がなりやすい。利尿薬,循環改善薬,ステロイド(内耳の働きを改善),精神安定薬。趣味やスポーツで気分転換。手術(内リンパ嚢の切開)。

前庭神経炎:前庭神経の炎症や血流障害が原因。突然一回だけ激しい回転性めまい。聴力低下は起きない。軽いめまいや浮動感が続く。期間の長さは個人差。三半規管の情報が前庭神経の障害で脳に伝わらなくなる。風邪のあとになりやすい(ウイルス感染?)。入院し、ステロイド投与(神経の働きを改善)。

突発性難聴:蝸牛,蝸牛神経の炎症や血流障害が原因。突然片方の耳が聞こえなくなる。耳鳴りも。ひどいとめまいやふらつき。蝸牛(聴覚を司る)や蝸牛神経の障害で難聴となる。病変が三半規管,耳石器,前庭神経に及ぶと、めまいやふらつきを伴う。入院し、ステロイド投与(神経の働きを改善)。治療が遅れると聴力回復が困難。発症後1週間〜十日以内の治療開始が望ましい。

【取穴】
・水毒に対して:百会,失眠,腎兪
・消化器異常に対して:足三里,脾兪
・頚部筋の過緊張に対して:天柱,風池,百労(大椎の両脇)。
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【きょうの健康6月号から】
・血液中の尿酸が多い状態(高尿酸血症)が長期間続くと起こりやすくなる。
・関節の軟骨などに結晶化した尿酸が蓄積(腫れると痛風結節)、これが剥離して白血球の攻撃を受けると炎症が起こり、痛みが生じる。長期化すれば関節が変形。
・発作は2〜3週間で治まるが、高尿酸が続けば再発。しだいに間隔が狭くなっていく。
・中高年男性に多いが、最近は20〜30歳代も。食生活や運動不足が原因。
・プリン体は体内で合成されたり、食物中から摂取される。
・体内のプリン体は肝臓に集められ、分解、代謝されて、尿酸が合成される。
・無酸素運動は尿酸値を上昇させる。
・食べ過ぎると、尿酸が多くなる。アルコールは尿酸の合成を促す。
・プリン体が少ない食物やアルコール(ビール以外)ならいい、というのは嘘。
・7.0mg/dlを超えると高尿酸血症。
・発作が起こったら、患部を冷やし、心臓よりも高く上げ、安静にする。禁酒。
・痛風腎:腎臓に結晶化した尿酸が蓄積、腎機能が低下し尿酸値が更に上昇する→尿毒症,腎不全
・尿路結石:尿路に尿酸の結晶がたまる。場所によって無痛または激痛,血尿。
・コルヒチン:発作の前兆(関節がムズムズ,キリキリ)期に飲む予防薬。白血球の働きを抑えて炎症を防ぐ。副作用は、白血球機能低下と下痢。
・発作が起きた場合、非ステロイド抗炎症薬を通常より多めの服用。
・尿酸の排泄を促す薬を飲む。尿中の尿酸が増えるから、尿路結石予防のため水を多めに摂る。
・肝臓での尿酸の合成を抑える薬を飲む。副作用として肝機能障害,湿疹,白血球数減少。痛風発作が起きているときは飲めない。

【はりきゅう】
・はり治療が効果あり、という文献があった。取穴については記述なし。鎮痛効果だけだと思われるので、医師による薬物療法を中心に鍼で痛みを抑えるのがいいだろう。
・1600年代に「モグサによる痛風治療」がヨーロッパで議論になったらしい。賛否両論あったとのこと。
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