人は誰でも心の中でいつも何かつぶやいていると思う(心の中じゃなかったら気味が悪いけど)。

でも、「どんなことをつぶやいているか?」なんて気にしたことが無かった。

誰も立ち入れない領域だし、好き勝手な自由が許されると思っていた。

どんな危険なことを考えても、どんなイヤらしいことを妄想しても、行動に起さなければ…。

でも、やっぱり大事だったらしい。

自分の部屋がどんな状態か、みたいなものか。何を飾ってるか、掃除はしているか、壁は何色か…。

誰も連れて来なくても、誰にものぞかれなくとも、その人とナリに影響するのだ。

さて、前置きはこれくらいにして…。

父が好きなラーメン屋さんがある。何かとそこに行きたがる。しかし、私はそこのラーメンが嫌いである。もちろん、いろんなラーメンがメニューにはあるのだが、どれを食べてもシックリこない。麺の細さがまず気に入らないのだが、それだけではない。スープがしょっぱい。何かまろやかさみたいなのが足りない。

以前は父も勝手に行けたから良いのだけれど、免許を返してからは一緒。父だけそこに置いて自分は別な店に行くと言うのも面倒だし、どうしたものかと思っていた。

で、このラーメンを好きになる事はできないものかと考えた。「内なる声」を使うのである。

まず、逆腹式呼吸。お腹を凹ませて空気を吸い込む。胸が目一杯膨らんだ所で、全身を弛緩して吐き出す。これを数回繰り返しながら、心の中でつぶやく。

また、ここのラーメンが食える。うれしいな。ここのラーメンはいつ食べても、どれ食べてもおいしいんだよな。スープの香りがしてきた。唾が出てきた。

なるべく何も考えずに、「おすすめ」と書いてあるラーメンを即座に注文。ラーメンが来るまで、さっきの言葉を繰り返す。今までつぶやいていた言葉を封印するために。

例えば…
細麺が気に入らねえとか、スープがしょっぱいとか、オヤジの奴またそれ頼むのかよとか、このラーメンはこの前食べたけどやっぱりまずかったとか。

で、ラーメンが来てからも、このラーメンはうまいねぇ〜的なことをひたすら(心の中で)つぶやきながら食べた。そしたら…

いつもよりうまかった。自分が大好きなラーメン屋には及ばないけれど。

自分のネガティブなつぶやきが、まあまあのラーメンをまずいものにしていたようだ。

この方法はいろいろな応用がききそうだ。