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「空海コレクション 1 (秘蔵宝鑰・弁顕密二教論)」(ちくま学芸文庫)「秘蔵宝鑰」(p16〜257)の序論(5)「十住心体系の詩句」を読みました。

《以下引用(p40)》
第一異生羝羊心(いしょうていようしん)
  凡夫狂酔して  吾が非を悟らず。
  但し婬食(いんじき)を念ずること  彼の羝羊の如し。
第二愚童持斎心(ぐどうじさいしん)
  外の因縁に由(よ)って  忽ち(たちまち)に節食(せつじき)を思う。
  施心萌動(ほうどう)して  穀の縁に遇うが如し。
第三嬰童無畏心(ようどうむいしん)
  外道天に生じて  暫(しばら)く蘇息を得(う)。
  彼の嬰児と  犢子(とくし)との母に随うが如し。
第四唯蘊無我心(ゆいうんむがしん)
  ただ法有を解(げ)して  我人皆遮す。
  羊車の三蔵  ことごとくこの句に摂す。
第五抜業因種心(ばつごういんじゅしん)
  身を十二に修して  無明、種(しゅ)を抜く。
  業生、已(すで)に除いて 無言に果を得。
第六他縁大乗心(たえんだいじょうしん)
  無縁に悲を起して  大悲初めて発(おこ)る。
  幻影に心を観じて  唯識、境を遮す。
第七覚心不生心(かくしんふしょうしん)
  八不(はっぷ)に戯(け)を絶ち  一念に空(くう)を観(み)れば、
  心原空寂にして  無相安楽なり。
第八一道無為心(いちどうむいしん)
  一如本浄にして  境智倶(とも)に融す。
  この心性を知るを 号して遮那(しゃな)という。
第九極無自性心(ごくむじしょうしん)
  水は自性なし  風に遇うてすなわち波たつ。
  法界は極にあらず  警を蒙(こうむ)って忽ちに進む。
第十秘密荘厳心(ひみつしょうごんしん)
  顕薬塵(ちり)を払い  真言(しんごん)、庫(くら)を開く。
  秘宝忽ちに陳じて  万徳(まんとく)すなわち証す。
《引用終わり》

呼び方は、ほぼ全て『大日経』住心品に由来するもののようです(第十に関してだけ異説がある)。

[冤道徳が自覚されない、人間存在以前の状態
⊂さな善の心に目覚めた状態
初めて宗教心に目覚めた状態
そ仞ご屐△垢覆錣狙ご屬鯆兇┐進教の心の世界の段階。初期仏教、部派仏教(アビダルマ仏教)すべてを含む声聞乗の段階。
ケ鏗仂茵ふとした切っ掛けで一人でさとる者の教え。小乗・部派仏教。自身の解脱のために仏道修行する段階。
λ〜蟒 唯識派。自利利他の両方を行ずるので、ここから大乗となる。
Щ囲製 中観派。あらゆるものは不生であるとさとる心の段階。
天台宗(天台法華一条)。認識の対象と主観との対立を超えた真実の心の世界を『法華経』で説く。いわば絶対空を突破したところの真実在の風光が展開する段階。
華厳宗。実在と現象を相即不離にあるとみる華厳は、重々無尽の法界縁起すなわち無限の相関関係にある関係性の宇宙的真理の世界観を説く。ただし、それは理談すなわち哲学的世界観であって、観照にとどまり実践にまですすまない。
真言密教。

次回から、一つずつ見ていきます。

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