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『仏教と現代物理学』(自照社出版)「第二章 色即是空・空即是色」(p99〜151)の「1.華厳の四法界」(p101〜136)を読みました。

『般若心経』の「色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是」についての解説です。一休さんの『般若心経提唱』での該当箇所を引用します。

《以下引用(p100)》
色とは、地水火風の仮に和合せる四大色身なり。およそかたちあるものを色というなり。かたちあれば、目にその色々見ゆるもの故に、色というなり。今、この四大色身のかたちあるは、元来空のかちなきところより生ずるほどに、色身は空に異ならずという義なり。さるほどに、この色身まことにあるものに似たりといえども、夢の如くにて、畢竟、空なり。しかるに、凡夫は迷いて、この真空の実相に背きて、空妄の色身をまことにあるものなりと思うによりて、生を好み死を怖れて、種々の苦を受けて、生死の輪廻をまぬかれず。故に、仏これを憐れみて、この色身も、元来不生不滅の真空があらわれたるものなれば、色も空に異ならずと説きたまうなり。さて、この空というものも、色が滅して空となりたるほどに、空も色に異ならぬぞ。かくの如くいうも、また、色と格別なるものを、一つになしたるようにして、隔てがあるに似る間、その色空の二見を離れしめんがために、色即是空、空即是色なりと説きたまうなり。即というは、やがてというこころなり。色の当体が、そのままやがて空なり。空の当体が、そのまま(やがて)色なり。空を離れて色なし、色を離れて空なし。水と波の如し。波即ち水なり、水即ち波なり。さらに二つあることなし。ただ一真実ばかり。これは先の五蘊の中の色蘊の一つをあげて、空に異ならずと説きたまうなり。されば、残りの受想行識の四蘊も、色蘊の如く、皆空と異らぬという義なり。色蘊の一つを以て、残りの四蘊も知るべし。畢竟、皆空なり。
《引用終わり》

不確定性原理だけを見た時は、小さな物を観測する場合でも、光のようなエネルギーを伴うものを照射しなければならないから、そのエネルギーの影響を受けた物しか観測はできないという、観測の限界、ただそれについて述べた原理だと思っていました。

《以下引用(p105)》
科学的客観性についての古典的な理想はもはや支持できない、ということをハイゼンベルグ(不確定性原理の提唱者として、量子力学の発展に寄与したドイツの理論物理学者)以来物理学は知っています。科学の探求は参与するものとして観察者を含み、それゆえ観察者である人間の意識も含みます。(中略)観察者である人間と無縁な客観的な自然の性質というものは存在しない。  カプラ「物理学は神秘主義に向かう」

…もとより仏教は色心不二の立場に立っている。
《引用終わり》

量子力学を学んでいくと、これまでの理論では説明できない摩訶不思議な現象が示されます。

《以下引用(p114)》
論理的思考それ自体が現象の一部であり、完全に現象の中に巻き込まれているから、論理的思考により現象の根源を理解することはおそらく不可能である。(中略)多くの場合、論理的思考によりある程度のところまではいくが、そこでとたんに窮地に陥る。その先はこういった思考方法の延長線上にあるかのように見えるが、そうした思考方法では直接接近しえない領域である。   シュレーディンガー(『量子の公案』)
《引用終わり》

今日でもまだ踏み込めない領域はあるのでしょうが、量子の不思議な特性を利用した量子コンピューターが実用化されつつあるようです。

《以下引用(p125)》
色空、本より不二
事理、元より来(このか)た同なり
無礙に三種を融す
金水(こんすい)の喩その宗なり。   空海『般若心経秘鍵』

「金水の喩」とは「金獅子」と「水波」の比喩を指し、事(獅子・波)と理(金・水)の本性は皆同じ(不二)ということであるが、一般的に華厳哲学で「無礙」というと、事理無礙と事事無礙の二種であるが、空海はそれに理理無礙を加え、事理無礙法界、理理無礙法界、事事無礙法界の三無礙を考えている。理理無礙をいう例として、中国、華厳宗の第二祖・智儼の下で華厳教学を修め、朝鮮・新羅の時代に活躍した義湘(625-702)が著わした『華厳一乗法海図』の中で理理無礙(理理相即)について言及が見られ、私が無礙に三種あるとする彼らの理解に惹かれるのは、悟への階梯を図絵で示した廓庵の『十牛図』の第八図「人牛倶忘(じんぎゅうぐぼう)」第九図「返本還源(へんぽんげんげん)」第十図「入鄽垂手(にってんすいしゅ)」がそれぞれ三無礙に相当していると考えるからだ。
《引用終わり》

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