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今回は、面積を求める問題を見てみます。成績優秀で有名な、お隣秋田県の問題です。
(1)
 まず、周囲の長さを求めます。Aから出発して時計回りで行くと、
5+5+3+5+8+10 = 36〔m〕となり、答えは36〔個〕です。
「頂点Aに置いた鉢の数もふくめて」なんて改めて言われると、1個足すか引くかしないといけないような気になりますが、そのまんまでOKですね。引っかけかもしれません。
(2)
〈太郎さんの考え〉最初に大きい長方形〔10×8〕を求めて、(ア)の長方形〔5×3〕をひくということなのでです。
〈花子さんの考え〉上下半分に分けて、正方形(イ)〔5×5〕と長方形(ウ)〔5×8〕をたすということなので,任后
〈明さんの考え〉2つ合わせて大きな長方形〔10×(5+8)〕をつくり、それを2でわるということなので△任后
(3)
 単に奥行6メートルが追加されるだけなので、ただ「×6」で良いような気もするんですが…。
〈太郎さんの考え〉10×8×6−5×3×6。
〈花子さんの考え〉5×5×6+5×8×6。
〈明さんの考え〉10×(5+8)×6÷2。
体積は、いずれの方法でも390〔立方メートル〕になります。




秋田市立御所野学院中学校の問題は、長方形の面積の組み合わせですから決して難しい問題ではありませんが、面積そのものよりも考え方のほうを問うている点がユニークで面白いと思います。

ところで、昨年11月に北村山地区3市1町、天童市、河北町の6会場で、県立東根中高一貫校(仮称)の説明会が行われました。その時の配布資料の適性検査問題例の中の一題を見てみます。
まず、円の「半径」が分からなければ解けないような気がします。長方形Aは一辺が4mの正方形が二つくっついたものと見なすことができます。そしてその正方形の対角線が円の半径Rです(下図参照)。
中学校数学の知識があれば、2辺の長さが4mの直角二等辺三角形の残りの一辺の長さは 4√2 mになることはすぐに分かります。ところが、受検する小学6年生は、三平方の定理(ピタゴラスの定理)も平方根も習っていません。どうすれば解けるのでしょうか?
この問題は、ちょっとだけ頭を柔軟にする必要があります。小学校では、円の面積の公式「半径×半径×円周率」は習っていますが、この問題の場合「半径」は無理数になってしまうので、小学生には扱えません。でも、「半径×半径」のままならば根号が付かない有理数(というか普通の整数)なので、小学生でも扱うことができます。
ここで思い出さなければいけないのが、ひし形の面積の公式「対角線×対角線÷2」です。正方形はひし形の仲間なので、ひし形の面積の公式を使うこともできましたね。
花だんAの半分が正方形で、その対角線が円の半径Rと等しくなっています。R×R÷2が花だんAの半分の面積だということは、R×Rが花だんAの面積と等しいことになります。花だんAの面積は4×8=32ですから、R×R=32です。これで「半径×半径」を求めることができました(最初に三平方の定理を使って求めたR=4√2=√32 とも一致します)。
花だんBの面積は、半径×半径×円周率÷2 = 32×3.14÷2 = 50.24
聞かれているのは、花だんBが花だんAよりどれだけ大きいかということなので、
50.24−32 = 18.24〔平方メートル〕

 普通は高校入試に出してもおかしくないくらいの問題です。中学三年生にとってはそれほど難しくはないでしょうが、「三平方の定理を使わないで解きなさい」という条件を付けられたら考え込んでしまう人が多いのではないでしょうか。

 この記事は「公立中高一貫校適性検査問題集・全国版」(みくに出版)を基に作成しています。「2013年度受検用」では全国96校となっていましたが、「2014年度受検用」では2校増えて98校です。数年後、県立東根中高一貫校もこのひとつに数えられることになるはずです。
 数多い問題の中から、福島県立会津学鳳中学校のような問題を、県教育委員会が例として選んでいるわけですから、東根でもこういったひねりのある問題が出題されると考えるべきでしょう。




参考文献:2014年度受検用公立中高一貫校適性検査問題集(みくに出版)小林教室収蔵

《教室だより増刊号インデックス》

※今後、大学入試や高校入試で一般的になると思われる合科目型・総合型の出題形式が公立中高一貫校適性検査では既に一般的になっているため、この増刊号で取り上げています。ですから、中高一貫校だけを特に意識しているわけではありません。もちろん、だからと言って東桜学館を全く意識していないわけでもありません(笑)。

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