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前回に引き続いて、2012年の全国公立中高一貫校の適性検査問題を見ていきます。今回は「月」の問題。11都府県(一部は市立校)で出題されました。今年の山形県立高校入試・理科でも出題されています。月が出たのです(笑)

まず、暦の話から始めましょう。暦には大きく分けて太陽暦(太陽を基準にした暦)と太陰暦(月を基準にした暦)があります。我が国では、明治5年に太陽暦が導入されました(これは今年の山形県立高校入試・社会で出題されています)。それまでは太陰暦を使っていましたので、太陰暦のことを旧暦とも言います。

さて、「年」という時間の単位は、太陽を地球が一周する時間(地球の公転周期と言う)であり、太陽が基準になっています。ですから、同じく太陽が基準になっている春分、夏至、秋分、冬至は、今年の場合3月20日、6月21日、9月23日、12月22日と、3カ月の間隔で、毎年ほぼ同じ日付で訪れます。同じことが、立春(2月4日)、立夏(5月5日)、立秋(8月7日)、立冬(11月7日)についても言えます。

一方、太陰暦では、上にあげた立春などの日付は毎年全然違ったものになります。なにしろ一年が354日しかないので、日付がずれてしまうのです。このズレを補正するために、3年に一度、閏月が入って一年が13カ月になります。

このように、とんでもなくデタラメなように見える太陰暦ですが、とってもいいところがあります。それは、月の形を見ると今日が何日か分かることです。毎月3日のお月さまは、必ず三日月になります。毎月15日の夜は必ず十五夜お月さまで、まんまるです。月食が起こるのも必ず15日前後の夜です。日食が起こるのは必ず1日前後です。

このことを、徳島県の問題の図を見ながら、考えてみましょう。




問1.さくらさんがいる点Oは、「地球」ですね。太陽(電灯)と地球(さくらさん)に対して、月(ボール)の位置はA→B→C→D→E→F→G→H→Aと移動し、約30日で一周します。

問2.Bは「ク」、Fは「イ」なのですが、対応関係を全部書きますね。

問3.このように、月の影の見え方が日によって変わるのは、月と太陽の位置関係が変わるからです。「1日」とか「3日頃」とか書き添えてあるのは、もちろん太陰暦の日付です。

 Aの位置関係にあるとき、月と太陽は同じ場所に見えますから、月は日の出とともに上り、日没とともに沈みます。一週間ほどしてCの位置関係になると、日没の時刻に、月は南の空に見えます。さらに一週間ほどしてEの位置関係になると、月は日没の時刻くらいから東の空に見え始めます。

問4.さらに一週間して、Gの位置関係になったとき、つまり「左半分の半月」になったとき、月は午前のうちに南の空に上ります。

お盆のお墓参りは、東根では8月13日か14日に行いますが、もともとは旧暦の7月15日に行われていました。昔のお墓参りは、必ず満月の夜だったのですね。そして、その次の満月、旧暦の8月15日が中秋の名月(本当の十五夜)で、お団子をお供えしてお月見をしたわけです。

今日9月5日は、ちょうど旧暦の8月1日です。月はAの位置にあります。お昼12時に月は太陽と一緒にほぼ真南に見えたはず。以降、

Bは9月7日頃(南に来るのは午後1時半頃)、
Cは9月11日頃(午後5時頃)、
Dは9月15日頃(午後6時頃)、
Eは9月19日(午後11時頃)十五夜、
Fは9月23日頃(午前2時半頃)、
Gは9月26日(午前5時頃)、
Hは9月30日頃(午前8時頃)となります。

月は毎日、太陽より少しずつ遅れていきます。約30日で再び追いつかれますから、前日より約48分ずつ(24時間÷30日という計算です)遅くなるはずです。昔の人は、毎晩月を眺め、昨日より遅く出る月を待っていました。恋人を待つような気持ちで。48分も遅刻してきたら、現代人はどうですかね…。

妹(いも)が目(め)の
見(み)まく欲(ほ)しけく
夕闇(ゆうやみ)の
木(こ)の葉(は)隠(ごも)れる
月(つき)待(ま)つごとし 【万葉集より】




参考文献:2013年度受験用公立中高一貫校適性検査問題集(みくに出版)小林教室収蔵

《教室だより増刊号インデックス》

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